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転職コラム

ゲームプランナーとは?なるためのスキルや年収について解説

国内のゲーム市場は近年、右肩上がりで成長を続けており、特に2020年からはコロナ禍の影響もありゲームが脚光を浴び、市場自体も拡大しました。そんななか、ゲームプランナーの需要も増加しており、転職マーケットにおいても注目の職種になっています。

 

今回は、ゲームプランナーの仕事内容や役割、ゲームプランナーに転職するために必要なスキル、気になる年収などについて解説していきます。

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  1. ゲームプランナーとは

ゲームプランナーとは、その名のとおりゲームを企画する職種です。ゲームプランナーのおこなう企画には、ゲームの基本設定やルール、キャラクター、シナリオなども含まれます。ゲームプランナーが企画した内容を仕様書にまとめ、仕様書を屋台骨として作成が進んでいくため、ゲーム開発において非常に重要な職種となっています。

 

  1. ゲームプランナーの仕事内容とは?

ゲームプランナーのミッションはゲームを企画することですが、役割はそれだけにとどまりません。企画したゲームが完成するまではもちろん、ゲームがリリースされたあともさまざまな役割を果たしていきます。具体的な仕事内容としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  1. ゲームの企画立案

ゲームはチームで制作していきますが、一般的にプロジェクトの総監督に当たるのがゲームプロデューサーであり、制作の現場監督に当たるのがゲームディレクターです。ゲームプランナーは、プロデューサーやディレクターの指揮のもとでゲームの企画を立案します。

 

ゲームのジャンルやユーザー層、プラットフォームなどの決定事項をもとに、どのようなゲームを作るのかを企画し、ゲームの世界観やストーリー、登場するキャラクターのイメージやイベント内容などを盛り込んだ企画書を作成します。企画書によってゲームのおもしろさが決まるといっても過言ではなく、ゲーム制作における最重要工程だといえます。

 

  1. ゲームの仕様書作成

企画が通ったら、次はゲームの仕様書を作成します。仕様書とは、ゲームのシナリオやルール、ゲーム中のマップやエリアのデザイン、キャラクターやアイテム、サウンドなどをまとめたものです。グラフィックデザイナーやプログラマーは、ゲームプランナーが作成する仕様書をもとに開発・制作を進めていくため、仕様書の精度は非常に重要です。

 

  1. ゲーム開発・制作のサポート

仕様書を作成したら、ゲームの開発・制作工程に入ります。上述のとおり、実際に制作者として手を動かすのはデザイナーやプログラマーですが、開発・制作工程のなかで問題が生じたり仕様書とズレが生じたりしたときは、ゲームプランナーが指示を出して問題解決や軌道修正に努めます。デザイナーやプログラマーとコミュニケーションを図りながら、円滑な制作をサポートしていきます。

 

  1. ゲームのテストプレイ

ゲームの開発・制作が終わったら、ゲームプランナーは試作品でテストプレイをおこない、仕様書どおりに仕上がっているかを確認します。不具合や改善点があれば、デザイナーやプログラマーに修正指示を出します。

 

  1. ゲームの運用

ゲームがリリースされたあとは、ユーザー数やユーザーの評価、プレイ時間や課金額などを分析し、改善施策を講じていきます。ヒットしたゲームは数年にわたって運用が続くため、ゲームプランナーも中長期的に携わっていきます。既存のゲームを改善するのはもちろん、次回作を企画するうえでも重要な仕事です。

 

  1. ゲームプランナーに求められる人物像とは?

転職マーケットにおいて、ゲームプランナーに求められる人物像としては以下の3点が挙げられます。

 

  1. 発想力のある人・アイデア出しが得意な人

すべてのゲームプランナーが目指すのは、ヒットするゲームを生み出すこと。そのために欠かせないのが発想力や豊富なアイデアです。ヒットした作品を真似ることなら誰でもできますし、それでは次のヒット作を生み出すことはできません。

 

ゲームプランナーには、市場のニーズを敏感に察知し、そのニーズを先回りして形にするような発想力が求められます。発想力が豊かで、常に新しいゲームのアイデアを考えているような人はゲームプランナーに向いているといえるでしょう。

 

  1. コミュニケーションが得意な人

ゲーム制作には多くのスタッフが関わるため、スタッフ間でコンセプトや方向性、約束事などを共有することが重要です。これができないと、せっかく魅力的な企画だったとしてもゲームのクオリティは低くなってしまいます。

 

ゲームプランナーは各職種のスタッフの橋渡し役となるケースも多いため、各スタッフにコンセプトや意図を正確に伝え、共通認識を醸成できるコミュニケーション能力が必要です。その意味で、コミュニケーションが得意であることはゲームプランナーとして重要な資質だといえます。

 

  1. とにかくゲームが好きな人

当然のことですが、転職してゲームプランナーとして活躍するには誰よりもゲームが好きな気持ちが大切です。特定のジャンルのゲームや特定のタイトルが好きであることも重要ですが、ゲームプランナーの仕事は自分が好きなゲームを作ることではなく、ユーザーに求められているゲームを作ることです。

 

そのためには、ゲーム市場に対して幅広い関心を持ち、ジャンルに関わらず流行りのタイトルや最新のニュースを押さえておかなければいけません。ゲーム業界のトレンドに敏感であることは、ゲームプランナーとして活躍するために必須の条件だといえるでしょう。

 

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  1.  ゲームプランナーになるために必要なスキルとは?

ゲームプランナーに転職するために必要なスキルとしては、以下の3点が挙げられます。

 

  1. マーケティングスキル

優れたゲームを企画するには、入念な市場調査が欠かせません。そのため、ゲームプランナーにはヒットするゲームの傾向やユーザーの動向、類似ゲームの機能や課金プランなど、さまざまなデータをもとに市場を分析するマーケティングスキルが求められます。また、運用しているゲームの改善点を導き出すためにも、マーケティングスキルは重要です。

 

  1. プレゼンテーションスキル

ゲームプランナーは、自らが企画したゲームを社内外でプレゼンすることになります。その場にいる人の納得・共感を得られなければ企画は通らず、自分が思い描いたゲームを世に送り出すこともできません。

 

企画を通すには、企画自体のおもしろさも重要ですが、それを魅力的に伝えるプレゼンスキルも重要です。「なぜ、そのゲームを企画したのか?」「類似ゲームに比べてどこが優れているのか?」「ユーザーに継続してプレイしてもらうための仕かけは何なのか?」といったことを論理的かつ魅力的にプレゼンできる人が求められています。

 

  1. マネジメントスキル

制作スタッフを束ね、ゲーム制作の指揮をとるのはゲームディレクターの仕事ですが、プロジェクトの規模によってはゲームプランナーがその役割を担うケースもあります。それゆえ、ゲームプランナーにもマネジメントスキルは必要です。

プロジェクト全体のスケジュール管理や、制作スタッフのリソース管理、ゲームの品質管理、場合によっては予算管理まで、幅広いマネジメントスキルがあると理想的です。

 

  1. ゲームプランナーの平均年収

ゲームプランナーの平均年収を未経験者と経験者の場合から説明します。

 

  1. 未経験者の場合

「未経験者可」の条件でゲームプランナーを募集している求人情報では、最低月収が18万円〜25万円ほどの求人が多く見受けられます。未経験者からゲームプランナーになった方の年収を調査した資料などの存在がなかったため、求人情報にボーナスなども加えて推察すると、推定最低年収は250万円〜300万円前後になるかと思います。国税庁が公表している「令和3年分 民間給与実態統計調査」では日本人の平均年収は443万円となっているため平均水準より見劣りはしますが、ゲーム業界は実力主義の会社が多いので、ゲームプランナーとしてインパクトのある実績を残せれば高収入を狙うことも可能でしょう。

 

※参考:民間給与実態統計調査 – 国税庁

 

  1. 経験者の場合

求人ボックス 給料ナビが2022年11月28日に更新した「ゲームプランナーの仕事の年収・時給・給料情報」によると、ゲームプランナー(正社員)の平均年収は約523万円となっています。年収の幅は347〜889万円と広く、働く会社や経験・スキルによって差があることがわかります。

 

※出典:ゲームディレクターの仕事の平均年収は535万円 – 求人ボックス

 

  1. ゲームプランナーになる方法

未経験可の企業も多く存在しているため、就職や転職がしたい方はまずはそちらに応募してみましょう。それでも就職や転職ができなかった場合、以下の方法からゲームプランナーを目指すことも可能です。

 

  1. アシスタントとして経験を積む

ゲームプランナーの採用では、やはり経験者が優遇される傾向にあります。未経験からゲームプランナーを目指すなら、まずはアシスタントとしてゲームプランナーのサポート業務を経験することもよいでしょう。

 

アシスタントとしてひと通りゲームプランナーの仕事を経験し、スキルや将来性を認められれば、ゲームプランナーとしてのポジションを獲得できる可能性も生まれるはずです。もし、アシスタントとして働く会社でのキャリアアップが難しい場合でも、転職活動ではアシスタント経験がアピール材料になります。

 

  1. 専門学校で学ぶのも一つの手

ゲームメーカーやゲーム開発会社で働くゲームプランナーは、ゲーム専攻のある専門学校の出身者が多くいます。そのため、専門学校のゲーム専攻科で学ぶのも一つの選択肢になるでしょう。専門学校に通うことでゲームプランナーとして必要な知識・スキルを身に付けられるほか、ゲーム業界への就業サポートを受けられるのも魅力的です。

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  1. ゲームプランナーになるのにあるとよい資格

ゲームプランナーになるために必要な資格などはありません。しかし、資格があることで業務への理解が深まったり、就職や転職で有利になる可能性があります。ここでは、ゲームプランナーに役立つ資格を5つご紹介します。

 

  1. ITパスポート

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催している国家資格です。IPAは「情報処理技術者試験」という資格群を設けており、試験内容に応じてレベル1〜4に区分しています。ITパスポートはレベル1に該当し、ITに関する一般的・初歩的な知識を証明するものになります。ゲームプランナーとして働いていくためにはプログラミングなどの開発技術やプロジェクトマネジメントの知識はもちろん、企業活動や経営戦略などについての知識もあったほうがよいため、それらについて網羅的に学習ができるITパスポートはおすすめの資格です。

 

※参考:ITパスポート試験

 

  1. 基本情報技術者試験

IPAが主催している国家資格で、基本情報技術者試験はレベル2に区分されています。ITパスポートの内容をより深くしたような試験となっており、IT業界で仕事をするうえで必要になる知識が網羅されています。ITの基本的な知識の有無でプログラマーとのコミュニケーションや指示だしなどが変わる可能性もあるため、現場レベルの話をする際に役立つでしょう。また、基本情報技術者試験は2023年4月から試験内容が一部変更されることが決定しています。

 

※参考:制度の概要:基本情報技術者試験

 

  1. Illustrator(R)クリエイター能力認定試験

一般社団法人サーティファイ情報処理能力認定委員会が主催をしている民間資格で、スタンダードとエキスパートでレベル分けがされています。IllustratorはAdobe社が提供している業界標準のグラフィクデザインツールで、ポスターやロゴ、イラストの作成などができます。キャラクターや背景などのゲームイラストの作成ではIllustratorが用いられているため、Illustrator®クリエイター能力認定試験に合格をすれば、基本情報技術者試験などと同様に具体的なコミュニケーションや指示だしができるようになるでしょう。

 

※参考:Illustrator ® クリエイター能力認定試験の特長 – サーティファイ

  1. Webクリエイター能力認定試験

一般社団法人サーティファイ情報処理能力認定委員会が主催をしている民間資格で、スタンダードとエキスパートでレベル分けがされています。Webクリエイター能力認定試験はWebページ作成に必要になるHTMLやCSS、Webデザインについての内容が問われてる試験となっており、合格をすることで自身でデザインも含めたWebページ作成ができることを証明できます。合格率が90%以上と高く、学習時間もスタンダードで25時間程度、エキスパートで40時間程度となっているため、Webページ制作について学習を始める方におすすめの試験となっています。ゲームプランナーが直接Webページなどにも言及する場合、HTMLなどの知識を有していることでスムーズなやりとりができるでしょう。

 

※参考:Webクリエイター能力認定試験|資格検定のサーティファ

 

  1. MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリストスペシャリスト)

WordやExcel、PowerPointなどのMicrosoft製品の利用スキルを証明できる民間資格です。ゲームプランナーは企画書やプレゼンなどで資料作成をする機会が多いため、Officeツールの基本的なスキルを身につけることでよりわかりやすい説明をすることができるでしょう。また、近年はGoogle Workspaceを利用して資料作成をしている企業も見受けられますが、基本的な使い方はOfficeツールと変わらないため、MOSを取得していればGoogle Workspaceに対応できることも証明できます。ゲームプランナーに関わらず、資料作成スキルはビジネスマンに求められるスキルになるため、おすすめの資格となります。

 

※参考:MOSとは|MOS公式サイト – オデッセイ コミュニケーションズ

 

  1. ゲームプランナーの将来性

いわゆるコンシューマーゲームから、近年はモバイル系、オンライン系まで、ゲームプランナーが活躍できるフィールドは広がっています。2020年以降は、コロナ禍の巣ごもり需要をきっかけに、ますますゲームに注目が集まるようになりました。特にオンラインゲーム市場はユーザー数が急増しており、ヒット作も続々と登場しています。各メーカーは新作の開発に余念がなく、今後もゲームプランナーの需要は継続すると考えられます。

 

関連記事:コンシューマーゲームとは?特徴とゲームの違いについてご紹介

 

  1. ゲームプランナーのキャリアパス

ゲームプランナーは、ネクストステップとしてゲームディレクターになり、最終的にゲームプロデューサーを目指す、というキャリアパスを描くのが一般的です。

ゲームディレクターは、ゲームプランナーをはじめ、デザイナーやプログラマーなど制作チーム全体を統括するポジションで、ゲームの制作に関して責任を持ちます。一方、ゲームプロデューサーは、開発費の調達やスタッフの人選、広告・販促などをおこない、プロジェクト全体を取り仕切るポジションで、ゲームの売上に関して責任を持ちます。

 

  1. まとめ

近年、ゲーム業界は活況で、人材の動きも活発になっています。優秀なゲームプランナーを確保しづらいという現状もあり、異業種から転職してくる人も増えています。ゲームプランナーの転職は経験者が有利ですが、発想力やコミュニケーション能力に自信があり、何よりゲームが好きだという人なら異業種からの転職も不可能ではありません。転職を検討されている方はゲームプランナーの求人情報をチェックして、あなたが活躍できる場を見つけてください。