システムエンジニア(SE)が年収1000万超を目指す5つの方法をご紹介
システムエンジニアの年収1000万円以上は実在します。
ただし、高い年収を確保するには、計画的なキャリア開発が重要です。現在の会社で地位を上げるのか、新天地を求め転職するのか、独立してフリーランスになるのか。
SEが年収を上げるための鍵は、専門技術の習得とマネジメント力の向上にあります。市場価値を高め、高い報酬を得る機会を広げるための具体的なアプローチと必要なスキルを詳しく解説いたします。
Contents
システムエンジニア(SE)の平均年収
システムエンジニア(SE)の平均年収は、約660万円とされており、他のIT職種に比べても高い数値です。
高い年収の背景には、要求される専門性と業界全体の人材不足が大きく関係しています。IT業界では、絶えず最新技術に対応する能力がSEには求められます。
経済産業省の予測では、2030年にはIT人材が最大79万人不足すると言われ、高い専門性を持つSEの需要は増える一方でしょう。
厚生労働省の統計では、電気・電子・電気通信技術者の644万円と比べても高くなっています。
関連記事:システムエンジニア(SE)の平均年収は?今より給料アップする方法
年収1000万超のシステムエンジニア(SE)の割合は?
令和4年分の民間給与実態統計調査で、年収1000万円以上を稼ぐ給与所得者は全体の5.4%で、年収1500万円を超えるケースは1.4%になることが示されました。左記の数字は、高収入を得ている人が少数なことを示唆しています。
システムエンジニア(SE)の世界に目を向けると、30代を対象にしたエンジニアtypeの調査では、年収1000万円以上のSEはわずか1.6%でした。高い技術力とマネジメント能力、加えて一流企業での勤務が条件となるため、高年収を実現しているSEはごく一部に限られることが伺えます。
システムエンジニア(SE)が年収1000万超をめざす方法①社内でのキャリアアップ
システムエンジニアが年収1000万円を目指すうえで、社内でのキャリアアップは有効な方法のひとつです。以下では、SEのキャリアパスとして代表的な役職を説明します。
プロジェクトリーダー(PL)
プロジェクトリーダーは、システム開発プロジェクトで、チームメンバーを管理し、プロジェクトを円滑に進めるリーダー的存在です。
進捗の監視、スケジュールの管理、チームビルディング、コミュニケーション、リーダーシップなどのマネジメントスキルが重視されます。
関連記事:プロジェクトマネージャーとは?必要なスキルと資格を紹介
プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの最高責任者として、予算や納期の管理、リスク管理、クライアントを含むステークホルダーとの交渉などを担当します。
プロジェクトリーダーとしての経験とスキルに加え、マネジメント能力や交渉力、トラブル対応力が必要とされます。
関連記事:プロジェクトマネージャーとは?必要なスキルと資格を紹介
ITコンサルタント
顧客企業の経営課題や業務上の問題を的確に把握し、適切なITシステムの提案・実装を通じて、問題解決に向けた支援をおこなうのがITコンサルタントの役割です。
高度なIT知識とともに、提案力やプレゼンテーション能力、業界知識が求められる専門性の高い職種です。
関連記事:ITコンサルタントとは?仕事内容や必要なスキルセットをわかりやすく解説
クラウドエンジニア
クラウドコンピューティングを駆使してシステムやサービスを開発・運用する専門職で、インフラエンジニアの一種です。従来と違い、物理的なデータセンターでの作業が不要で、主にクラウド上でのシステム設計・構築・運用・ミドルウェア管理、コミュニケーション、オンプレミスとクラウドサービス(AWS/Azure/GCP)の知識が求められます。
クラウド技術の普及にともない、需要は高まり、将来性の高い職種です。
テックリード
プロジェクトチームの技術面を統括する重要なポジションで、技術的な意思決定や適切な技術の選択に加えて、チームメンバーへの技術的指導もおこないます。
テックリードの役割を果たすには、深い技術理解に加えて、優れたリーダーシップスキルが必要とされます。チーム内でのコミュニケーション能力も求められ、プロジェクトを成功に導くための要となります。
アーキテクト
アーキテクトは、システム全体の設計と構築に焦点を当て、ビジネスの要件や技術的な制約を考慮して、ソリューションの基本的な骨格を設計します。
より長期的な視野を持ち、システムの拡張性や持続可能性を考慮しながら、主要な構成要素を定義します。豊富な経験と高度な技術力、設計力が求められます。
システムエンジニアが年収1000万超をめざす方法②転職する
現在勤めている企業よりも条件のよい企業へ転職するのも1つの方法です。企業によっては、収入だけでなく、のちのキャリアにつながる環境が得られる場合もあります。
関連記事:システムエンジニアの転職ポイントは?年齢別に仕事内容・年収をご紹介
大手企業・優良企業
大手企業や優良企業、どちらも事業の規模が大きく、給与水準が高い傾向にあります。
また、最先端の技術を扱う機会も多く、強固な技術力を身につけることが可能です。教育制度も充実しており、資格取得支援などを通じてスキルアップが図れます。
優良企業では、安定した業績と良好な待遇が特徴で、働きやすい環境のもとで長期的にキャリアを築くことができます。
外資系の企業
外資系企業では、実力主義の評価制度が導入されており、システムエンジニアとしての年収アップが見込めます。
世界各国のメンバーと協力するグローバルプロジェクトに携わるチャンスも多く、英語力や多様な文化への理解を深められます。
また、日本企業と比較して同じ職種・役職であっても給与が高額なケースも多く見られます。実力によっては、高収入を得ることが可能になります。
上流工程・一次請負の企業
上流工程や一次請負の企業に転職すれば、システムエンジニアの年収アップを目指せます。
上流工程とは、企画や要件定義、設計などを指し、担当するエンジニアは、技術力とマネジメント力が必要です。
さらに一次請負は、クライアントから直接開発を請け負い、プロジェクトの元請けとして進行を管理するため、高い役職に就く機会が多く、成功に導く責任もともないます。上流工程では、下流工程を担当するエンジニアよりも報酬が高く設定されていることが一般的です。
システムエンジニア(SE)の平均年収が1000万円超の企業
具体的にシステムエンジニアの平均年収が1000万円を超えている企業の例を見てみましょう。
企業名 |
エンジニア平均年収 |
Google合同会社 |
1,930万円 |
アマゾンジャパン合同会社 |
1,450万円 |
スマートニュース |
1,300万円 |
メルカリ |
1,096万円 |
出典:OpenSalary
国内大手IT企業やGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)に代表されるグローバルIT企業で働くことで、高い給与を得られる可能性があります。ただし、左記の企業では高度な技術力や専門知識が求められます。そのため、日々スキルアップに励み、市場価値を高めることが重要です。
求人を探す際は、給与水準だけでなく、企業文化や働き方も考慮して選ぶとよいでしょう。年収1000万円以上を目指す方は、年収での検索も可能なアールストーンなどのサイトで、高年収求人を探してみてください。
年収1000万超のシステムエンジニア(SE)をめざす方法③フリーランスになる
フリーランスのシステムエンジニア(SE)は、特定の企業に属せず、自身の技術力とスキルを活かして複数の企業から業務を請け負い、高収入を目指す働き方です。
フリーランスになるためには、最新の技術トレンドに精通し、複数のプロジェクトを管理するマルチタスク能力と、クライアントと円滑にコミュニケーションを取れる能力が求められます。また、高い収入を得るためには、自分の強みを活かせる分野を見つけて専門性を高め、新しい技術の習得とスキルアップに努める必要があります。
フリーランスの生活は収入が不安定になりがちで、健康保険や年金などの社会保障制度の自己手配も必要となりますが、平均年収は800万円から1000万円程度とされ、中には、年収1500万円以上を稼ぐ人もいます。ただし、高い年収を得るためには、相当の努力と実力が必要です。
年収1000万超のシステムエンジニア(SE)をめざす方法④起業する
起業は、システムエンジニアが年収1000万円を超える可能性を秘める選択肢のひとつです。自身の技術力やアイデアを活かして事業を展開すれば、大きな収益を上げることが可能になります。特に、フリーランスと比較して、起業はスケールアップの観点でメリットが大きいです。従業員の雇用により1人では対応できない大型案件も手がけられるようになり、経営に集中すれば収益のさらなる拡大が期待できます。
ただし、起業にはリスクもあります。事業が軌道に乗るまでは、安定した収入が得られないこともあります。また、従業員を雇用する以上、経営者としての責任もともないます。事業が失敗すれば、多額の負債を抱える可能性もあります。
起業して成功するには、技術力だけでなく、経営センスも必要です。事業計画を綿密に立て、適切な資金調達をおこない、優秀な人材を集められるかどうかが鍵を握ります。
年収1000万超のシステムエンジニア(SE)をめざす方法⑤副業する
年収1000万円を目指すシステムエンジニア(SE)にとって、副業は有効な選択肢の1つです。
しかし、副業を始める前には、自身の所属する会社のルールを確認し、必要に応じて了承を得るか転職を考慮する必要があります。
副業にはさまざまな選択肢がありますが、SEにはプログラミングやWEBデザインがおすすめです。左記の仕事は、すでに持っているスキルを活かしつつ、さらなるスキルアップも見込めます。また、自分の知識の共有を通じて報酬を得られる講師やライター業も魅力的です。
副業により、収入増加のみならず、スキルアップや新たな人脈の獲得が期待できます。ただし、副業による収入アップを目指す場合、本業に支障を来さないよう注意が必要です。本業と副業のバランスを取りながら、着実にスキルアップしていきましょう。
システムエンジニア(SE)が年収を上げるために必要なスキルとは?
高年収のエンジニアに見られる共通点は、高いスキルを備えている点です。
本項では、稼げるエンジニアの持つ重要スキルを解説します。
技術力
システムエンジニアとして年収を上げるために、まず必要なスキルが技術力です。
技術力とは、プログラミングスキルやシステム設計能力、幅広い技術領域への対応力などを指します。技術力の高いエンジニアほど、プロジェクトの要となる重要な役割を任されやすくなります。
特に、最新の技術トレンドをキャッチアップし、新しい開発手法を身につけているエンジニアは、市場価値が高くなる傾向にあります。常に学び続ける姿勢を持ち、専門性を深めていくことが大切です。
技術力を高めるためには、日頃から積極的に学習する習慣をつけましょう。オンラインの学習サイトを活用したり、技術書を読んだり、勉強会に参加するなど、自分に合った方法で技術力アップを目指してください。
問題解決能力
システムエンジニアに求められるもう1つの重要なスキルが、問題解決能力です。
開発プロジェクトでは、さまざまな問題やトラブルが発生します。トラブル発生の状況下で、冷静に状況を分析し、適切な解決策を導き出せる能力が問われます。
トラブルが発生した際には、原因を特定するために情報収集をおこない、論理的に分析する力が必要です。また、解決策を考案し、関係者を巻き込みながらスピーディーに実行に移せる行動力も重要となります。
問題解決能力を高めるには、普段からロジカルシンキングを意識し、物事を論理的に考える習慣をつけましょう。
コミュニケーション能力
円滑なコミュニケーション力は、システムエンジニアに欠かせない資質の1つです。
開発プロジェクトでは、クライアントとの折衝やチームメンバーとの協力など、さまざまな場面でコミュニケーションをとる必要があります。円滑なコミュニケーションができるエンジニアは、プロジェクトを成功に導きやすくなります。
例えば、クライアントに提案する際には、専門用語を避け、わかりやすい言葉で説明する工夫が必要です。また、チームメンバーとの意思疎通を図り、お互いの得意分野を生かしながら協力していく姿勢も重要となります。
コミュニケーション能力を高めるには、日頃から自分の考えを言語化し、相手に伝える練習をしましょう。また、相手の話をしっかりと聞き、適切に質問や提案ができるよう心がけることも大切です。
マネジメント力
キャリアアップを目指すシステムエンジニアには、マネジメント力が必須のスキルです。
プロジェクトを全体観でとらえ、スケジュールやリソース、リスクの管理を通じて適切に進行させる能力が求められます。
マネジメント力は、プロジェクトを成功に導き、同時にキャリアパスを広げるうえで大きな役割を果たします。
スキルを高めるには、関連の書籍や研修への参加が有効です。また、実際のプロジェクトで経験を積み、理論と実践のバランスを取ることが重要となります。
関連記事:転職するためにエンジニアとして市場価値の高いスキルとは?
まとめ
システムエンジニアの年収を大きく伸ばすには、技術力だけでなく、起業、副業、大手企業や一次請けの優良企業への転職を含めた、社内外でのさまざまな選択肢の検討が重要です。
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