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転職コラム

プロデューサーとディレクターの違いって何?それぞれの違いと特徴をわかりやすく解説

テレビ番組やニュースサイトなどで、「プロデューサー」や「ディレクター」という言葉を見聞きすることも多いと思います。しかし、言葉の意味をなんとなくは知っていても、両者の違いまで認識している方は、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか?

また、プロデューサーや、ディレクターはエンタメ(芸能)業界以外でも、広告業界やIT業界でも広く用いられている役職のひとつです。

この記事では、プロデューサーとディレクターの違いや、業界別での役割、仕事内容などを解説しています。ぜひともご確認ください。

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  1. プロデューサーとディレクターの違いとは?

プロデューサーと、ディレクターについてお伝えをしてから、両者の違いをお伝えします。

 

  1. プロデューサーとは

プロデューサーとは、英語で【producer |製作者、興行主、生産者、生産国】などの意味を持つ言葉です。しかし、日本語では「企画や制作などで、0から1を生み出すクリエイティブな作業をおこない、進み出したプロジェクトの全体管理や、全体責任を負う役職」などの意味合いが、一般的な認識といえるでしょう。

 

プロデューサーという役職は、さまざまな業界で利用され、エンタメや映像、広告、デザイン、ITなどでは職業を表す言葉としても用いられ、「プロデューサー」や「⚪︎⚪︎プロデューサー」などといった名前で呼称されます。業界や、プロジェクトにより仕事内容や役割は異なりますが、「企画の立案」「スポンサーやクライアントへの交渉や・折衝」「資金の調達」「プロジェクトメンバーの選出」などと、プロジェクトの全体管理や全体責任を負う部分は共通することが多くなっています。

 

  1. ディレクターとは

ディレクターとは、英語で【director|指導者、指揮者、監督、重役】などの意味を持つ言葉で、日本語では「動き出したプロジェクトの制作現場の管理や責任を負う役職」としての意味合いが、一般的な認識になります。プロデューサーと同じく、芸能や映像、広告、デザイン、ITなどでは職業を表す言葉として用いられ、「ディレクター」や「⚪︎⚪︎ディレクター」、芸能にあたる映画や芝居では「監督」「演出家」と呼称されることもあります。

 

業界や、プロジェクトにより仕事内容は異なりますが、ディレクターは、企画を経て動き出したプロジェクトの制作現場を統括する立ち位置となり、「制作現場のスケジュールや人員、クオリティの管理をし、それらについての責任を負う」ことは共通しているといえるでしょう。

 

  1. プロデューサーとディレクターの主な違い

業界や、プロジェクトによって詳細な違いは異なりますが、プロデューサーとディレクターの主な違いは以下の3つです。

 

①プロデューサーは、プロジェクトの始まりともいえる企画の立案をするが、ディレクターは企画の立案が求められることはあまりない

②プロデューサーは、クライアントやスポンサーとの交渉や折衝をするが、ディレクターはそれらの仕事が求められることはあまりない

③プロデューサーは、プロジェクトの全体責任を負い、ディレクターは現場責任を負う

 

プロデューサーは、プロジェクトの全体責任を負う立場であるため、プロジェクトの根幹になる企画や人員、資金などについても責任を負います。それに対してディレクターは、「プロデューサーが定めたプロジェクトの土台ありきで現場管理や現場責任を負う」ことがほとんどです。

 

プロデューサーの仕事は、プロジェクトの最上流に位置し、ディレクターは、その流れに沿った現場責任者ということになります。そのため、プロデューサーは、ディレクターの上職として扱われることがほとんどで、ディレクターは、プロデューサーの部下として位置付けされることもあります。

 

しかし、両者は厳密な定義があるものではなく、あくまで上記のような違いや位置付けにされることが多い、ということに留まります。また、ディレクターが、プロデューサーの役割を兼任したり、プロデューサーが、ディレクターの役割の一部を任されることもあります。そのような理由から、厳密な業務内容の違いは業界やプロジェクト、プロデューサーやディレクターのやり方によって異なると認識しておいてよいかと思います。

 

  1. 業界別での役割

IT、広告、エンタメの業界でのプロデューサーやディレクターの役割をお伝えします。

 

  1. IT業界での役割

IT業界では、「WEBプロデューサー」や「WEBディレクター」という職業名で役職が用意されることがあります。両者の大きな違いは、WEBサイトや、WEBサービスを開発する際の「企画があるか否か」です。IT業界でも、WEBディレクターが企画の立案をし、WEBディレクターは、現場の制作管理をすることが多くなる印象です。

 

しかし、WEBプロデューサーが、WEBサイトやWEBサービスの要件定義や設計という「現場制作の上流工程までを担当すること」も多くなっており、この点は。プロデューサーとディレクターという役職がある業界でも、特徴的なものになるかと思います。また、WEBプロデューサー、WEBディレクターという職業名は存在しますが、IT業界においても、両者の定義が明確に分かれているものではなく、WEBディレクターが、企画から参加するケースも見受けられます。そのため、両者の違いは、企業や案件によって異なると認識しておいたほうがよいでしょう。

 

  1. 広告業界での役割

広告業界では、「広告プロデューサー」や「クリエイティブディレクター」「アートディレクター」という役職が存在します。広告プロデューサーも他の業界のプロデューサーと同じく、クライアントとの交渉や折衝をおこないますが、他の業界に比べると「営業」としての側面が強いという特徴があります。

 

また、広告業界は、コンペティション(コンペ)といって、複数の広告代理店などに企画提案や入札を依頼し、そのなかから採用する広告を選ぶ契約方法も多くなっているため、コンペティションに沿った企画を立案することも、広告プロデューサーの仕事です。

 

クリエイティブディレクターや、アートディレクターについては関連記事がありますので、そちらをご確認ください。

 

関連記事:クリエイティブディレクターの仕事内容は?年収や必要なスキルも解説

 

  1. エンタメ業界での役割

エンタメ業界では、「プロデューサー」や「ディレクター」「アシスタントディレクター」のような役職が存在し、「製作総指揮(エグゼクティブプロデューサー)」というプロデューサーよりも上職にあたる最高責任者や「映画監督」「演出家」などのディレクターの役割を持つ役職があります。

 

エンタメ業界でのプロデューサーやディレクターは、プロデューサーのほうがディレクターの上職にあたるケースが多くなり、両者の役割がしっかりと分かれているか、プロデューサーがディレクターを兼任するケースが多くなっています。また、両者の役割がしっかりと分かれている場合、仕事の管轄が異なっているため、お互いに調整・サポートをしながらプロジェクトを進行していきます。

 

ここまでプロデューサーとディレクターの違いについてみてきましたが、実際の案件における違いについても気になるところではないでしょうか。下記にて、弊社アールストーンにて取り扱っているプロデューサー・ディレクター求人の中から厳選してご紹介いたしますので、気になる方はぜひご確認ください。

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  1. プロデューサーの仕事内容

プロデューサーの主な仕事内容を3つお伝えします。

 

  1. プロジェクトの責任者

プロジェクトの全体責任を負うことが、プロデューサーの最も大切な仕事です。プロジェクトの予算や、進捗管理はもとより、最終的な品質のチェックもしなければなりません。現場監督であるプロデューサーに、現場の状況を確認したり、プロデューサーと調整・協力して仕事を進めます。また、プロデューサーは、プロジェクトの最高責任者となることがほとんどのため、プロジェクトの良否を分ける重要な役職でもあります。プロデューサーの腕で、制作の進行や品質も変わってくる可能性があるため、その点においても、重大な責任を負っているといえるでしょう。

 

  1. プロジェクトのスケジュール管理

自社やクライアントがいるプロジェクトに関わりなく、プロジェクトには期日やスケジュールを定めることが一般的です。プロデューサーは自身の経験から全体の段取りを組み、いつまでにこの工程を終わらせる、万が一の場合に備えてスケジュールにゆとりを持ったせておく、プロジェクトの管理はこのような方法で取りまとめるなど、仕事が円滑に進行するために考えを巡らせる必要があります。

 

また、プロジェクトをスケジュール通りに進行させるためには、必要になる人材の選定も欠かせません。プロジェクトによってはさまざまな役割を持った、いわゆる「職人」が必要になることもあるでしょう。そのような際は、各役割を統括し任せられる方のみを選定し、その役割を担うための他の人材はディレクターや役割の統括を任せた方にお願いするケースも多くなります。

 

  1. 企画の立案

企画の立案も、プロデューサーの重要な仕事の一つです。クライアントがいる、いないに関わらず、プロジェクトの目的達成、目指すべきかたちの実現を鑑みたうえで、プロデューサーは企画を立案しなければなりません。

 

また、業界により企画の趣旨や内容は異なりますが、企画をするためには、その業界の仕事や状態を理解し、プロジェクトを実行・完成させるためのイメージを持つことが必要です。そのため、プロデューサーになるには、さまざまな経験や知識、発想力が備わっていなければならず、プロデューサーの役職が設けられる業界では、一般的に下積み期間が必要となります。プロデューサーは、プロジェクトの全体責任を負う立場であるため、それにふさわしい能力が求められるということです。

 

  1. ディレクターの仕事内容

ディレクターの主な仕事内容を3つお伝えします。

 

  1. 現場のタスクやスケジュールの管理

ディレクターは、現場責任者になるため、プロジェクトチーム内のタスクや、スケジュールの管理をして、滞りなくプロジェクトが進むようにしなければなりません。ディレクターがおこなう現場管理は、「ディレクション」などとも呼ばれ、ディレクションは、指揮や指導、進行管理という意味で利用される言葉です。

 

プロデューサーが、プロジェクトの全体管理をすることと同様に、ディレクターが現場の管理をするためには、プロジェクトに必要なさまざまな役割についての知識や経験が必要です。また、業界によっては管理ツールなどを通して全体確認をとる必要なども出てくるため、ビジネスツールに対する理解が求められる場合もあります。

 

  1. クライアントやディレクターと現場をつなげる

プロジェクトの進行が滞る原因の一つに、クライアントやディレクターといった「上層部と現場の認識の乖離」を挙げることができます。クライアントやディレクターの要望が、現場感覚や管理状況、リソースなどの理由から実現が難しい場合などは、ディレクターが現場責任者として説明をし、橋渡しのような役割を担うこともあるでしょう。そのような際は、ディレクターは、上層部と現場の意見を理解したうえで、折衷案となる提言をする必要もあるでしょう。ディレクターは、見方によっては中間管理職のような位置付けてあるとも説明できる立場になるため、人と人とをつなげ、円滑にプロジェクトが進行するような配慮も求められます。

 

  1. プロジェクトメンバーとのコミュニケーション

プロジェクトメンバーとのコミュニケーションも、ディレクターの重要な仕事のひとつです。現代でも、業界や現場によってはピリついた、緊張感のある雰囲気になることはあるでしょうが、時代の流れとともに怒声を放つような指導などは、パワハラといわれるようになりました。

 

ディレクターは、現場の最高責任者となるため、ディレクターのコミュニケーション方法でプロジェクト内の雰囲気が変わることは、往々にして起こりえます。働きやすい現場や雰囲気を意識して、プロジェクトを進行していくことも、ディレクターに求められる資質といえるでしょう。また、プロジェクトの進行管理をするためにも、コミュニケーションは重要となり、コミュニケーション、つまりはチーム内の連携が拙い現場だと、正確な状況を把握することも難しくなる可能性が高くなります。

 

次にプロデューサーとディレクターに必要なスキルセットや年収について解説します。
プロデューサーやディレクターに必要なスキルセットや収入については、実際の求人をご確認いただくことでより理解しやすくなりますので、下記求人についても合わせてご覧ください。

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  1. 必要なスキルセット

プロデューサーとディレクターに必要なスキルセットをお伝えします。

 

  1. プロデューサーに必要なスキルセット

プロデューサーに必要な能力には、以下が挙げられます。

 

・企業やプロジェクトの目的や願望を実現するための企画力や発想力

・クライアントやスポンサーと交渉・折衝をするための商談力やコミュニケーション能力

・企画やプロジェクトを成功させるためのマーケティング能力やプロモーション能力

・プロジェクト全体を管理するためのマネジメント能力

・人材を集めるための人間力や人脈

 

プロデューサーは、企画を発案し0から1を生み出す仕事ともいえるため、企画力や発想力は、なくてはならないスキルだといえます。また、企画やプロジェクトを成功させるためには、マーケティングやプロモーションなどといった、顧客ニーズを満たしたり、認知力を上げさせるための戦略も必要です。さらに、全体のマネジメント業務もおこなう必要があるため、プロデューサーとしての仕事をまっとうするためには、幅広い能力が求められます。

 

これらの能力がすぐに身につくとは考えづらく、プロデューサーを目指すのであれば、どの業界においても、長期的な視点を持つことや、相応の努力が必要になるかと思います。

 

  1. ディレクターに必要なスキルセット

ディレクターに必要な能力には、以下が挙げられます。

 

・現場の進捗や状況を把握するための現状認識能力

・クライアントやディレクター、プロジェクトメンバーへの理解や関係性についてのコミュニケーション能力

・現場をよい状況に導くためのリーダーシップや指導力

・スケジュール管理をするための調整力や判断力

・トラブルを未然に防いだり、迅速に解決するための危機管理能力や問題解決力

 

ディレクターは、企画やプロジェクトを円滑に進めるための現場管理能力が必要です。プロジェクトを通して関わりのある人が、どのようにしたらうまく仕事が回るのか、進捗を妨げている原因は何か、何が問題で根本的な解決をするにはどうすればよいのかなど、人・物・時間についての意識が、特に重要になるでしょう。

 

ディレクターの能力も、すぐに身につくものとは考えづらいといえます。また、業界や企業によっては、すぐにディレクターに近い役割を持つ仕事が割り振られる可能性もありますが、しっかりとした研修をおこなったり、プロジェクト内の一部の仕事を経験してから、ディレクターを任されることが多いかと思います。

 

  1. プロデューサーの平均年収

求人ボックスのデータによると、テレビや広告などのプロデューサーの平均年収は、約498万円、転職会議のデータによると平均年収は490万円となっています。

 

また、WEBプロデューサーの平均年収は求人ボックスで、約572万円、転職会議では、約429万円、マイナビAGENTでは、約446万円です(すべて2023年6月現在)。

弊社R-Stoneでは、WEBプロデューサーの求人が4件あります。平均想定年収は約814万円、最高想定年収は1,000万円、最低想定年収は608万円となっています(すべて2023年6月現在)。

参考:求人検索(アールストーン公式ホームページ)

  1. ディレクターの平均年収

求人ボックスのデータによると、映像や広告、マーケティングのディレクターの平均年収は約484万円、転職会議のデータによると、テレビ番組制作のディレクターや、アシスタントディレクター(AD)の平均年収は、約349万円です。また、WEBディレクターの平均年収は求人ボックスで約499万円となっています。

 

弊社R-Stoneでは、WEBディレクターの求人が13件あります。平均想定年収は約689万円、最高想定年収は1,500万円、最低想定年収は402万円となっています(すべて2023年6月現在)。

参考:求人検索(アールストーン公式ホームページ)

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なお、WEBディレクターについてもっと詳しくお知りになりたい、という方は下記記事も参考になさってください。一つ目の記事は、WEBディレクターの年収について更に詳しく解説するとともに、高収入を目指していく方法を解説しています。二つ目の記事は、WEBディレクターの基本情報の他に、転職に必要なスキルやおすすめのキャリアプランなどについて解説しています。
 
  1. まとめ

プロデューサーは、企画を含むプロジェクトの全体管理や全体責任を負う役職、ディレクターは、企画をもとにしたプロジェクトの現場管理や責任を負う役職という違いがあります。しかし、両者の役割の違いは、企業やプロジェクトによって変わることがありますので、一般的にはそのように認識されることが多い、とお含みおきください。

 

仕事の内容としては、プロデューサーもディレクターも、多岐に渡る能力が求められるため、これらの職業を目指す場合は、しっかりとした計画を立てることをおすすめします。また、業界によって、異なる能力や知識が必要なため、プロデューサーやディレクターを目指すとしても、最初の業界選択で大きく内容が変わります。業界を跨いで、プロデューサーやディレクターになることもできるでしょうが、その際には希望する新しい業界と、既存の業界との親和性や、個人の能力が重視されることになるでしょう。

 

就職や転職をする際は、自分の好きなことと、仕事内容が合致しているかどうか、給与や労働時間などの勤務条件はどうか、一般的なキャリアアップの方法はどうなっているのかなど、検討するべきことも多くなります。後悔のない選択をするためにも、まずはたくさんの情報に触れることをおすすめします。