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Pythonでグラフを描画する方法を学ぼう!目的別ライブラリの使い分けと活用法をご紹介

Pythonを使ったグラフ描画は、複雑なデータを分かりやすく表現し、新たな洞察を得るための強力なツールです。

本記事では、データ可視化の重要性から、Matplotlib、Seaborn、Plotlyの3つの主要ライブラリの特徴と活用法まで、実践的な知識をご紹介します。

コードベースでの作成による高い再現性や、目的に応じたライブラリの選択方法など、効果的なデータ可視化のポイントを具体的なコード例を交えながら解説します。

Pythonでグラフを描画するメリット

Pythonのグラフ描画は、データ分析の過程で重要な役割を果たします。

具体的にどのような利点があるか、詳しくご紹介します。

データを可視化できる

Pythonでグラフを描画すると、複雑なデータを理解しやすい形で表現できます。

例えば、売上データの折れ線グラフは季節変動や成長傾向を示し、散布図は要素間の関係性を直感的に伝えます。

大規模データセットでもスムーズにグラフ化でき、数値だけでは見えない洞察を得られます。

資料に活用できる

Pythonで作成したグラフは資料作成に最適です。会議資料やレポートに取り入れることで、複雑な情報も簡潔に伝えられます。

カラーやフォントなどをカスタマイズして、企業のブランドに合わせたデザインも可能です。視覚的要素は記憶に残りやすく、メッセージを効果的に届けられます。

コードで再現可能なグラフを作成できる

Pythonのコードは各ステップが明示的に記述され、完全な再現性を確保できます。

チーム内でコードを共有すれば手法を標準化でき、一貫性のある分析結果を提供できます。

パラメータ変更だけで異なる視点のグラフを簡単に作成できる柔軟性も魅力です。

グラフ描画ライブラリの種類と使い方

Pythonでは複数のグラフ描画ライブラリが提供されており、目的や用途に応じて使い分けることができます。

主要なライブラリを見ていきましょう。

Matplotlib

Matplotlibは、Pythonで広く使われているグラフ描画ライブラリです。

棒グラフ、散布図、ヒストグラムなど多様なグラフを作成でき、詳細にカスタマイズできます。

import matplotlib.pyplot as plt

import numpy as np

 

# データの準備

x = np.linspace(0, 10, 100)

y = np.sin(x)

 

# グラフの作成

plt.figure(figsize=(12, 6))  # グラフサイズの指定

plt.plot(x, y, ‘g-‘, label=‘sin(x)’# 緑の実線でプロット

plt.title(‘正弦波のグラフ’# タイトル設定

plt.xlabel(‘x軸’# x軸ラベル

plt.ylabel(‘y軸’# y軸ラベル

plt.grid(True# グリッド表示

plt.legend()  # 凡例表示

plt.savefig(‘sin_graph.png’# 画像ファイルとして保存

plt.show()  # グラフ表示

Figure(全体のキャンバス)とAxes(個々のグラフ領域)の概念を理解すると、複数のグラフを1つの画像に配置する高度な表現も可能になります。

Seaborn

Seabornは、Matplotlibをベースにした統計データ可視化ライブラリです。

美しいテーマとカラーパレットが用意されており、少ないコードで見栄えのよいグラフが作成できます。

import seaborn as sns

import matplotlib.pyplot as plt

import pandas as pd

 

# サンプルデータの読み込み

tips = sns.load_dataset(‘tips’)

 

# 散布図と回帰直線を一度に描画

plt.figure(figsize=(8, 6))

sns.regplot(x=‘total_bill’, y=‘tip’, data=tips)

plt.title(‘チップと請求額の関係’)

plt.xlabel(‘請求額’)

plt.ylabel(‘チップ’)

plt.show()

Seabornの魅力は、複雑な統計グラフ(ヒートマップやペアプロットなど)を簡単に利用できる点です

Plotly

Plotlyは、インタラクティブなグラフを作成できるライブラリです。ズームやホバー表示など動的な操作が可能なグラフを作成できます。

import plotly.express as px

import pandas as pd

 

# サンプルデータの読み込み

df = px.data.gapminder().query(“continent==’Europe’ and year==2007”)

 

# インタラクティブな棒グラフの作成

fig = px.bar(df, x=‘country’, y=‘gdpPercap’,

             title=‘2007年のヨーロッパ各国のGDP(一人あたり)’)

fig.update_layout(xaxis_title=‘国’, yaxis_title=‘一人あたりGDP’)

fig.show()  # ブラウザでグラフを表示

HTMLやJSONとしてエクスポートでき、WEBアプリケーションやDash(WEBアプリケーションフレームワーク)と組み合わせたダッシュボード作成にも適しています。

使うべきグラフライブラリの選び方

下記は、各ライブラリが適する用途や条件です。

グラフライブラリは用途やデータの種類、カスタマイズ性など複数の観点で検討し、目的に合ったものを選びましょう。

まとめ

Pythonでのグラフ描画は、データ分析や資料作成に不可欠なスキルです。再現性の高さと柔軟なカスタマイズ性を活かし、効率的な業務遂行を可能にします。

目的に応じた描画ライブラリを選び、実践的なグラフ作成にチャレンジしてみましょう。