エンジニアの開発手法、種類や特徴とは?(ウォーターフォール、アジャイル、DevOps等)

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エンジニアの開発手法、種類や特徴とは?(ウォーターフォール、アジャイル、DevOps等)

IT企業におけるシステム開発は、特定の開発手法を基にしていることが多いです。企業によって採用されている開発手法は異なるため、新しいIT企業への転職を考えている方は、IT企業の開発手法について、あらかじめ理解しておくことが大切です。

 

今回の記事では、エンジニア開発手法のなかで主流といえる「ウォーターフォール開発」「アジャイル開発」「DevOps開発」の3つについて、その特徴や工程の違い、メリット・デメリットを詳しく解説します。

 

ウォーターフォール開発とは

 

まずはソフトウェア工学では非常に古くから存在する、もっともポピュラーな開発モデルのひとつであるウォーターフォール開発について見ていきましょう。

 

●ウォーターフォール開発の特徴

ウォーターフォール開発とは、エンジニアのシステム開発の現場で採用されている手法のひとつです。開発工程が事前に精緻に決定されており、その開発工程に沿ってひとつひとつ順を追って作業を進めていきます。

このウォーターフォール開発の最大の特徴は、ひとつの開発工程を経たら、その工程には二度と戻ることはないことです。上流から下流へ水が流れるように順を追って作業をする手法で、下流の水が上流に戻ることはないのと同じように、後戻りができない開発手法でもあります。

 

●ウォーターフォール開発の工程

ウォーターフォール開発の各工程の設定は、それぞれの企業によって微妙に異なるのが特徴です。ここでは大まかな開発工程をご紹介します。

 

1.企画

2.基本設計

3.詳細設計

4.開発(プログラミング作業)

5.テスト

6.運用(納品)

基本的には、上記のような流れとなります。一度工程が進むと、前段階の工程に戻ることはありません。

 

●ウォーターフォール開発のメリットとデメリット

 

・メリット

開発工程が明確なので、スケジュールが立てやすく、進捗状況も確認しやすいことが利点です。また、各工程が終了するごとに成果がテキスト化されるので、情報を管理しやすくなります。ウォーターフォール開発は極めて計画的な開発になるので、予算の見積もり、エンジニアの配置など、事前の準備や計画を明確かつスムーズに進めていくことが可能です。

 

・デメリット

ウォーターフォール開発のデメリットとしては、後戻りのできない開発手法であるため、あとで修正や仕様変更が必要になった場合、時間がかかってしまうことが挙げられます。また、基本的に後戻りできない手法だからこそ、各工程における作業には常に漏れのない完璧さが求められるのです。ひとつでも漏れがあると、全工程に影響を及ぼしてしまうリスクがあります。基本的に成果物(完成形)が実際に動き出すのは工程の最終段階です。途中の段階で完成形が目に見える形で出てこないというデメリットはありますが、全体像を把握しやすい開発手法のため、作業に関わる人員規模を把握しやすい一面があります。

 

アジャイル開発とは

 

続いては、クライアントの要望を可能な限り、素早く提供する開発手法であるアジャイル開発について詳しく見ていきましょう。

 

●アジャイル開発とは

アジャイル(Agile)という言葉には、「機敏な」「素早い」「活発」といった意味があります。アジャイル開発の大きな特徴は、開発工程が機能単位で分かれていることです。ウォーターフォール開発は、プロジェクト全体の開発工程が精緻に決まっており、段階的に作業を進めていくものでした。これに対し、アジャイル開発では実装したい機能ごとに開発工程を何度も繰り返し行う手法です。

 

それぞれの機能ごとに小単位でテストと実装を繰り返して開発を進めるため、従来の開発手法よりも開発期間が短くなります。また、修正・変更にも柔軟に対応できるため、アジャイルという言葉が使われているのです。

 

●アジャイル開発の工程

アジャイル開発では、ウォーターフォール開発のような精緻な仕様や要件を定めず、大枠だけを決めて開発を開始します。最初から「開発において修正や変更はつきもの」という前提で開発を進めるため、リリース計画も非常に流動的になるのが特徴です。

 

大まかなリリース計画を立てたら、実装したい機能ごとに「インテレーション」と呼ばれる作業を繰り返し行います。インテレーションという言葉は、「繰り返し・反復」という意味があり、「企画→設計→プログラミング→テスト」などの工程を機能(小単位)ごとに何度も繰り返して行うのです。

 

このインテレーションの期間は1~2週間が一般的となっています。それぞれの機能ごとに「インテレーションA」「インテレーションB」「インテレーションC」という具合に分けて開発を進め、そのたびにリリースを行う仕組みです。

 

●アジャイル開発のメリットとデメリット

 

・メリット

アジャイル開発は小単位ごとの開発なので、開発途中およびリリース後に変更・修正の必要性が発生しても、少ない工程で短期間に作業を終えることでき、コストも抑えられます。また、小単位ごとにその都度リリースを行うので、実際にユーザーが使用した際の評価や意見を取り入れることができ、柔軟かつ素早くフィードバックを行うことが可能です。

 

・デメリット

企画段階で明確な仕様を決めていないので、スケジュールや進捗状況の把握、予算管理の面でコントロールが難しくなることがあります。また、明確な仕様が決まっていないということは、修正や変更が発生することも考えられるため、当初の計画から方向性が大きくずれてしまう可能性もあり得るのです。しかし、仕様の変更が発生しやすいWebでのサービスや近年増加しているアプリの開発に適しているため、現代に合った開発手法といえます。

 

DevOps開発とは

 

最後に、DevOps開発について見ていきましょう。このDevOps開発は、アジャイル開発で取り入れられる手法のひとつです。

 

●DevOps開発とは

DevOps(デブオプス)という言葉は、Development(開発チーム)とOperations(運用チーム)のふたつの言葉を組み合わせた言葉です。開発チームと運用チームが互いに協力して開発を進めることで、より価値の高い製品をユーザーに提供することを目的としています。

 

本来、社内のチーム間の協力は不可欠ですが、新しい機能の実装とリリースを重視する開発チームと、サービスの安定性・維持・利便性を重視する運用チームの間で対立が生まれることも珍しくはありません。そこで、このような対立を一切なくし、協力体制を確立して開発を推進していくことがDevOps開発の特徴です。

 

●DevOps開発に必要な組織文化

DevOps開発では、対立を生み出さないための組織文化の構築が何よりも重要です。この組織文化の構築の上で、4つの重要な要素が挙げられます。

 

・お互いを尊重すること

一緒に働いている社員を尊重すること、敬意を表すこと、思いやりを持つことが大切です。能力や功績、頑張りを評価するようにします。

 

・お互いを信頼すること

開発に関わるすべてのスタッフを信頼するようにします。「自分だけでなく他の社員もみな優秀」という気持ちを持ち、信頼して仕事を任せることが大切です。「自分だけが優秀」「この仕事は自分にしかできない」という考えは持たないようにしましょう。

 

・失敗を非難しないこと

どんなプロジェクトにも失敗やミスはつきものです。誰かの失敗を非難したりすれば、対立が生じてしまいます。失敗を責めるのではなく、健全な態度をとることが大切です。ミスに隠れたチャレンジ精神があれば、褒めてあげるべきです。

 

・一緒に解決策を考える

失敗やミスが起こった場合、責めたり、非難したりするのではなく、一緒になって解決策を考え、問題に対処することが大切です。

 

このような意識をチーム全員が共有する組織文化を生み出すことができれば、対立や軋轢が起きず、常に良いチームワークと確かな協調性のなかで、ビジネス価値の高いサービスの開発を進めていくことができます。

 

まとめ

 

ウォーターフォール開発、アジャイル開発、DevOps開発は、それぞれ特徴に違いがあります。エンジニアとして転職を目指す場合は、その企業がどの開発手法を基本的に採用しているかを、あらかじめ知っておいたほうがよいでしょう。

ウォーターフォール開発とアジャイル開発とでは、根本的な違いがありますが、DevOps開発はアジャイル開発の一種といえるので、その点も注意してください。DevOps開発に限らず、「社員同士の信頼と協力」はどの会社でも重視されるべきものなので、転職を希望する企業の文化がどうなっているのかも、事前に確認しておくことをおすすめします。