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転職コラム

WEB業界クリエイターの転職準備、志望理由からポートフォリオ作成まで

WEB業界クリエイターの転職準備のポイント

WEB業界は職種や仕事の幅が広く、それだけクリエイターにとっては選択肢が多い分野だと言えます。そのため、キャリアアップやさらなる活躍の場を目指して、転職を希望するクリエイターも多くいます。

今回は、WEB業界でクリエイターとして転職を目指す際の「転職準備のポイント」「効果的な志望理由の伝え方」「ポートフォリオの作り方」などについて解説していきます。

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そもそもWEB業界とは?IT業界とは違う・・・?

WEB業界とIT業界を同じものとして認識している人もいるかもしれませんが、それは間違いです。両者の違いを知らないと転職活動で恥をかいてしまうかもしれないので、しっかりと理解しておきましょう。

ITとWEBの違い

ITとは「Information Technology」の略であり、日本語に訳すと「情報技術」です。「IT業界」と言ったら一般的に、インターネットも含めた情報処理技術を駆使してインフラやシステムを構築する業界という意味になります。IT業界のなかには、インターネットだけでなく、情報処理サービス、ハードウェア、ソフトウェアといった様々な分野が含まれています。

一方、WEB業界とは、インターネットのWEBを使ったビジネスをする業界のことを指します。ECサイトや動画配信サイト、SNSなどがその典型ですが、商品の販売やサービスの提供、集客、広告をWEBだけでおこなうのがWEB業界の大きな特徴です。WEBの制作には情報技術が必要なので、WEB業界はIT業界の一分野と言ってもいいでしょう。

WEB業界は誰に向けたサービスか

「サービスの提供にWEBを使用する」のがWEB業界の最大の特徴です。そして、このサービスを提供する相手(対象)は、大きく個人(消費者)と法人(企業)に分けられます。ECサイトやブログ、SNSなどは主に個人向けのサービスであり、ホームページ制作やネット広告、SEO対策などは主に法人向けのサービスだと言えます。

WEB業界の主なビジネスモデル

WEB業界のビジネスモデルは多彩ですが、大別すると、企業などからWEBサービスに関する依頼を受けて制作のみをおこなう「受託企業」と、自社でWEBサービスを保有している「自社サービス保有企業」があります。自社サービスの主なものとしては、以下の4つが挙げられます。

・広告モデル

制作したWEBサイト内に広告スペースを設け、そのスペースを販売することで収益を上げるビジネスモデルです。当然、そのWEBサイトへのアクセス数が多ければ多いほど、広告媒体としての価値も上がります。

・ECサイトモデル

WEBで商品を販売し、購入者や出店者から手数料を得て収益を上げるビジネスモデルです。楽天やAmazonなどが代表例として挙げられます。

・アフィリエイトモデル

制作したWEBサイトに商品・サービスの広告を設置し、サイトの閲覧者がその広告をクリックして実際に商品を購入した場合に、その対価として広告主から手数料を得るビジネスモデルです。

・定額課金型モデル

特定のコンテンツを利用する際に課金するビジネスモデルです。たとえば、ニュースサイトにおける有料記事や、より多くの機能を利用するためのプレミアム会員制度などがイメージしやすいところでしょう。

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WEB業界のクリエイターの転職準備は何から始める?

WEB業界クリエイターの転職準備は何から始めよう

WEB業界におけるクリエイターの転職準備で、重要になるポイントについて解説していきます。

・転職の理由を明確にする

「なぜ今の仕事を辞めて転職したいのか」を明確にすることが大切です。「収入を増やしたい」「クリエイターとしてキャリアアップしたい」「労働環境を変えてストレスなく仕事をしたい」など、人によって理由は様々だと思いますが、理由を明確にしておくと、逆に理想的な転職先の条件が浮き彫りになってきます。

・クリエイターとしての自己分析

クリエイターに限らず、転職準備における自己分析は非常に重要です。自己分析は、以下のようなポイントが中心になってくるでしょう。

・何が好きで、何が嫌いなのか?
・どんな強み・弱みがあるのか?
・どんな仕事にやりがいを感じるのか?
・何を大切にして仕事をしているのか?
・どんなときに不満を感じ、どんなときに満足するのか?
・クリエイターとして何ができて、何ができないのか?
・クリエイターとして譲れないのはどんなことか? など

自己分析をした結果、自分の価値観や考え方、長所や短所などを再認識できると転職活動の「軸」が明確になり、自分に合った企業を選べるようになります。また、 転職面接の際も、自分の考え方や強みを明確に伝えられるようになります。

自己分析の方法はいくつかありますが、代表的な方法として「自分史」「マインドマップ」「ライフラインチャート」の3つをご紹介します。

・自分史

自分史は、自分の歴史を年表のようにまとめたものです。いちばん古い記憶までさかのぼり、「自分がこれまでの人生で何をしてきたのか?」「その当時、どんなことを考え、何が楽しみだったか?」といったことを書き出した自分史を作ることで、客観的に自分を見つめ直すことができます。

・マインドマップ

ビジネスでもよく用いられるマインドマップは、自己分析のツールとしても有効です。マインドマップは、自分の思考を具現化するための手法で、自分の頭の中にある思考をクモの巣状に広げていきます。完成したマインドマップを見れば、そこから自分の価値観や行動原理などが浮かび上がってくるはずです。

・ライフラインチャート

ライフラインチャートとは、自分の人生における出来事を振り返り、当時の気持ちを可視化するものです。時系列で成功体験や失敗経験を並べたうえ、それぞれの出来事に点数をつけてグラフ化します。自分は、何によってモチベーションが上がるのか?(下がるのか?)を分析するのに効果的です。

・必要書類とポートフォリオの作成

WEB業界に限らず、転職の際は履歴書・職務経歴書の作成が必須です。また、クリエイター職ではポートフォリオが重要なポイントになってきます。ポートフォリオとは、これまでの制作実績をまとめたもので、選考の際の評価に大きな影響を与えます。過去の制作物や実績を洗い出し、「自分の何をアピールすれば良い評価が得られそうか?」ということを考えたうえで、質の高いポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオ作成のコツは後述しています。

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クリエイターの転職における志望動機の伝え方

自分がやりたいことを明確にしなければ、自分に合った転職先は選べませんし、面接で自分をアピールするのも難しいでしょう。それを踏まえ、ここからはクリエイターとして企業に志望理由を伝える際に注意すべきポイントについてご説明します。

・憧れだけを全面に出さないこと

「自分はこんな仕事をして活躍したい」「この会社の有名クリエイターのようになりたい」といった憧ればかりを強調するのはNGです。というのも、企業が求める人材とは「自社に貢献してくれる人物」「自社の即戦力となる人物」なので、憧ればかりを語っても評価は得られません。企業は自社にとって役立つ人材を求めているわけですから、転職面接では憧れではなく「自分にはどんな能力があり、その能力を会社でどのように活かせるか」をアピールすることが大切です。

・その会社ならではの理由を入れる

WEB関連の会社は国内に数多くあります。転職面接では、同じWEB関連の会社が多くあるなかで、なぜその会社を転職先に選んだのか?ということを明確に伝えることが大事です。「他社に比べ◯◯なので、御社であれば自分の能力をより活かせると思った」「御社の◯◯な社風に魅力を感じている」など、その会社独自の内容を踏まえてアピールしていきましょう。

・キャリアプランとリンクさせる

転職面接で志望動機を答えるうえでは、キャリアプランとリンクさせることが重要です。もし、キャリアプランが漠然としているのであれば、まずはキャリアプランを明確にしましょう。明確なキャリアプランがあると、転職活動に一貫性が生まれ、行きあたりばったりで判断することがなくなります。「私はクリエイターとしてこうなりたいというキャリアプランがある → ◯◯な御社であればキャリアプランを実現できる → だから志望した」という流れを作れると理想的です。

・「Will – Can – Must」のフレームワークを活用する

志望動機がきれいにまとまらないときにおすすめしたいのが、「Will – Can – Must」のフレームワークです。「Will」は、あなたがやりたいこと。「Can」は、あなたができること。「Must」は、あなたがやらなければいけないことです。

「Will – Can – Must」のフレームワークを使って志望動機を考えると、以下のようになります。

「私は、御社に入社して◯◯(Will)をしたいと考えております。前職では、□□(Can)のスキルを身に付けました。御社の仕事では△△(Must)が求められると思いますので、一層努力をして△△の発揮し、御社に貢献していきたいと思っています。」

単純に「~~だから志望しました」と言うより、「Will – Can – Must」のフレームワークを使ったほうが志望動機に深みが出て、説得力を持たせることができます。

・こんな志望動機はNG

WEB業界のクリエイターとしてNGな志望動機をご紹介します。転職面接で以下のような志望動機を答えてしまうと、採用されるのは難しくなるでしょう。

・企業研究が足りないことが明らかな志望動機

WEB業界には星の数ほどの企業があり、それぞれ違った特徴を持っています。取引先も違えば、手がけている案件の傾向も異なります。たとえば、店舗系のWEBサイト制作を得意としている企業の転職面接で志望動機を聞かれて、「大手企業や教育機関のWEBサイト制作に携わりたいから」と答えていたら、当然ですが「うちの会社のことを分かっているのかな・・・」と不信感を持たれます。

このようなミスは企業研究をしていれば防げることなので、転職活動では時間をかけて企業研究をおこなうようにしましょう。

・「成長している会社だから」という志望動機

Web業界は市場規模が右肩上がりで伸びており、今もっとも勢いのある業界の一つだと言えます。事業の安定性・成長性においても優れた企業はたくさんあります。だからと言って「成長している会社だから志望しました」といった志望動機はNGです。

「成長している会社だから転職したい」という志望動機は、視点を変えれば「仕事がなくならないから」「給料が良さそうだから」というようにも聞こえ、良い印象を持たれません。誰でも成長している会社が良いわけで、口にするほどでもない「当たり前の志望動機」にも聞こえます。それよりは、クリエイターとしてのキャリアプランを交えるなど、あなたがやりたいことにフォーカスした志望動機にするべきです。

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クリエイターの転職に欠かせないポートフォリオの作り方

クリエイターの転職に欠かせないポートフォリオの作り方

クリエイターの転職において、履歴書や職務経歴書はもちろん、ポートフォリオの良し悪しもその人物の評価を大きく左右します。そこで、ポートフォリオの作り方の基本と、上手く見せるためのコツをご紹介します。

・自己紹介

ポートフォリオの冒頭のページには、クリエイターとしてのプロフィールを記載します。氏名、年齢、生年月日、学歴、職歴、受賞歴、使用ソフトなどのほか、挨拶文としてクリエイティブにおける信念やこだわり、アピールポイントを簡単に載せると良いでしょう。

・作品の選定

「どの作品を見てもらいたいか?」「自分の強みが伝わる作品はどれか?」といったことを踏まえてポートフォリオに載せる作品を選定します。1ページに1作品が基本で、ページ数は15~20ページくらいを目安にしましょう。

作品ごとに説明文(ディスクリプション)を添えるのは必須です。作品のビジュアル(画像)と一緒に、作品タイトル、クライアント名、制作年月日、制作期間、使用ソフト、作品のコンセプト、プロジェクトの担当ポジション、成果(反響)などを記します。

・紙とWEBの両方のポートフォリオを作る

WEB系のクリエイターであれば、ポートフォリオをWEBだけで作る人も少なくありません。しかし、企業によっては紙のポートフォリオの提出を求めるケースもあります。また、面接会場にネット環境がない場合は見てもらえません。どんな状況でも確実にポートフォリオを見せられるように、紙のポートフォリオも用意しておくのが良いでしょう。

・どのソフトを使って作成するか

WEBに精通している人ならば、WEBでのポートフォリオの作成は難しくないでしょう。紙のポートフォリオを作る場合、画像(ビジュアル)と説明文を載せることができれば、どんなソフトを使っても構いません。Word、PowerPoint、Photoshopなど、自分が使いやすいもので作成しましょう。

ポートフォリオを作成したらプリントアウトし、クリアファイルなどにまとめておきます。紙のポートフォリオ以外に、WEBからダウンロードできるデジタルデータ(PDFなど)も用意しておきましょう。

WEB業界クリエイターの転職準備のポイントの【まとめ】

WEB業界で転職を上手く進めるためには、クリエイターとしての魅力を伝えるだけでなく、いかに会社にとって役に立つ人物であるかも合わせてアピールする必要があります。クリエイターとしての自己主張が強くなってしまうと、「憧れや志が高いだけで、会社の戦力にはならない」と判断されてしまうこともあります。

アピールできるところはしっかりとアピールすべきですが、採用されるためには謙虚さも大切です。柔軟な姿勢で面接に臨むことが、転職成功の大きなカギになってくるでしょう。

この記事を監修したコンサルタント

saito
齊藤 建佑 Kenyu Saito

私は昔から、弁護士やエンジニア・クリエイターなど専門職で活躍する方に憧れていました。自分もそうした専門性を持ちたいと思い、実務未経験からITエンジニアになるため新卒入社した人材派遣会社を退職。独学でプログラミング学習&ポートフォリオも制作し、コロナ禍ではありましたがSaaS企業に転職できました。そこでフロントエンド・バックエンド両方の実装経験を積んできたのですが、今後の自身のキャリアや適性を鑑みる中で「自分はものづくりをするよりも、ものづくりをしている方の人生を応援する方が自分の適性や価値観とマッチしているのではないか」と考え、人生の転機となる「転職」に関われるコンサルタントの道を選びました。