IT・WEB・ゲーム業界の転職に強いR-Stone

転職コラム

データサイエンティスト検定とは?概要や難易度について解説

データサイエンティストとしてのスキルや知識を上げるために、関連する資格を取得することはよい方法のひとつです。この記事では、データサイエンティスト検定の概要や難易度、申し込み方法なども解説しています。ぜひともご確認ください。

あなたに合った仕事が必ず見つかる!
IT・WEB・ゲーム業界の案件が3,000件以上!!
  1. データサイエンティスト検定とは

一般社団法人データサイエンティスト協会が主催をしている資格試験で正式名称は『データサイエンティスト検定リテラシーレベル』(略称はDS検定★)といいます。

 

一般社団法人データサイエンティスト協会は、比較的新しい職業であるデータサイエンティストに必要なスキルや知識を定義し、IT人材の育成と業界発展への貢献、啓蒙活動をおこなっている団体で、2013年7月16日 に協会として正式スタートされました。

 

  1. 2021年に初開催された新しい試験

データサイエンティスト検定リテラシーレベル(以降、DS検定★と表記)は2021年に始まった新しい資格試験となっており、2021年9月と2022年6月の2回のみ実施されているものになります。(2022年は11月にも開催)

 

DS検定★を開始した背景としては、内閣府が策定した『AI戦略2019の影響も大きいと考えられます。『AI戦略2019では、AIの作成と活用、ビッグデータの収集・蓄積・分析などを含むデータサイエンス能力を重要な課題として取り上げ、関連する人材の育成・確保が大切であると明言しているからです。

 

加えて、データサイエンティスト協会は『データサイエンティストを目指す人達とそれを必要とする産業界を結びつける一つの指針となることを目指しています。』と発表し、公式サイトや後述する情報サイトも充実しています。そのような理由から、DS検定★はデータサイエンティストの育成のために設立された資格であると予想することができます。

 

※参考:『AI戦略 2019~人・産業・地域・政府全てにAI~』

    データサイエンティスト検定 リテラシーレベル | 一般社団法人データサイエンティスト協会

 

  1. 見習いレベルの実務能力や知識を証明できる

データサイエンティスト協会は、データサイエンティストに必要なスキルと知識を『スキルチェックリスト・タスクリスト』で定義付けし、『ビジネス力』、『データサイエンス力』、『データエンジニアリング力』という分類で能力を区分しています。

 

DS検定★は、星4つ(★★★★)のシニアデータサイエンティストから星1つの(★)アシスタントデータサイエンティストまで4段階のレベル分けがされているスキルレベルのうち、星1つのアシスタントデータサイエンティスト・見習いレベルの実務能力や知識を証明できる資格となっており、具体的には以下のような項目があります。

 

DS検定の見習いレベルで証明できる能力が書かれた表の画像

※参考:2019 年 10 月 30 日 プレスリリース 報道関係各位 一般社団法人データサイエンティスト協会

あなたに合った仕事が必ず見つかる!
IT・WEB・ゲーム業界の案件が3,000件以上!!

 

  1. データサイエンティスト検定の受験資格と概要

DS検定★の試験概要を説明します。

 

  1. 誰でも受験可能

DS検定★は年齢制限を設けていないため、申し込みをすれば誰でも受験が可能です。また、公式サイトでは以下のような方を受験想定者として明言しています。

 

・データサイエンティスト初学者

・これからデータサイエンティストを目指すビジネスパーソン

・データサイエンティストに興味を持つ大学生や専門学校生など

 

※参考:データサイエンティスト検定 リテラシーレベル | 一般社団法人データサイエンティスト協会

 

  1. 受験の申し込み方法

DS検定★は株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズが運営しているCBT方式のテストになっているため、まずはCBT-Solutionsへのアカウント登録が必要になります。以下のサイトの『マイページアカウントID 新規作成』から登録ができるようになっています。

 

CBTソリューションズ公式サイトのログイン・アカウント登録画面

※参考:データサイエンティスト検定 リテラシーレベル

 

また、2022年10月11日現在の情報では、試験申し込みの日程は2022年10月1日(土)10:00 から2022年11月6日(日)、試験実施日程は2022年11月15日(火)から2022年12月5日(月)となっています。

 

加えて、現在では土日がすでに満員になっている会場も見受けられますので、期日間近の申し込みになると希望する会場で受験ができなくなる可能性があります。今後も同じような方式を採ることが考えられますので、受験を希望する方はなるべく早めに応募をするようにしましょう。

 

受験費用は一般が11,000円(税込)で、学生が5,500円(税込)となっています。なお、試験実施日程のうち一回しか受験することができなくなっていますので、その点にも注意をしましょう。

 

  1. 当日の持ち物

運転免許証やパスポート、マイナンバーカード、国家資格の免状などの顔写真付きの本人確認書類が必須となっています。顔写真付きの本人確認書類を持っていない方は、健康保険証と年金手帳など、指定された書類2点の持ち込みで受験可能となります。詳しくは下記公式サイトをご確認ください。

 

※参考:本人確認書類は何を用意すればよいですか?

 

  1. 受験当日の流れ

受験時刻の30分〜5分前に入場する形になり、手荷物などはすべて指定のロッカーに入れての試験となっています。試験教室ではスマートフォンなどの通信機能やカメラ機能を搭載した機器の持ち込みが禁止され、受験時刻を過ぎての来場は受験不可になる可能性があるので注意しましょう。加えて、CBT方式になっていますがメモ用紙と筆記用具はセンターでの貸し出しがあります。

 

  1. データサイエンティスト検定、資格取得のメリット

DS検定★の資格取得のメリットを3つお伝えします。

 

  1. スキルや知識を身につけることができる

資格試験を通した学習では、資格分野のスキルや知識を網羅的かつ体系的に学ぶことが可能です。そのため、データサイエンティスト未経験の方でも、DS検定★の試験勉強を通してデータサイエンティストについて学習することができ、実務経験がなくともデータを扱うためのスキルや知識を深めていくことができます。

 

  1. 実務に活かすことができる

上述したように、試験勉強を通してデータサイエンティストに必要なスキルや知識を網羅的かつ体系的に学ぶことができるため、現職の方でも普段の業務外の内容に触れる可能性があり、新しく得た知見を実務に生かすことができるでしょう。

 

また、データサイエンティスト協会が掲載しているData Scientist Society Journalという情報サイトでは、現役データサイエンティスト556名の調査のうち30.8%がデータサイエンスに関する資格を取得することで『仕事の幅が広がった、効率が上がった』と感じる方がいるようです。

 

データサイエンスに関する資格を取得するメリットの理由ごとのグラフ画像

※参考:Data of Data Scientist シリーズ vol.29『53.1%-資格取得で自己の成長を感じた・自信が持てた割合』

 

上記参考記事は資格取得のメリットについて詳しく説明されており、Data Scientist Society Journal自体もデータサイエンティスト(DS)とDSを目指す方のための情報サイトになっているため、興味が湧いた方はぜひともご確認ください。

あなたに合った仕事が必ず見つかる!
IT・WEB・ゲーム業界の案件が3,000件以上!!
  1. データを扱う企業への転職や就職に活用できる

資格取得により履歴書への記載はもちろん、DS検定★による知見からどのような分析ができるか、といったアピールをすることができます。データサイエンティストとして実績のある方はもちろん、未経験者でも資格を取得をすることによるメリットは大きいと考えられますので、データサイエンティストとして活躍をしたい方は積極的に受験をすることをおすすめします。

 

  1. データサイエンティスト検定の出題内容

DS検定★では、上述した星1つの(★)アシスタントデータサイエンティスト・見習いレベルの内容に加え、『数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム』という団体が取りまとめた『数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラム』の内容も問われる試験になっています。

 

試験範囲が広域に渡っているためまんべんなく勉強をし、試験に臨む必要があります。DS検定★では模擬問題を公開していますので、以下の参考リンクから確認してみてください。

 

DS検定の模擬問題の画像

※参考:2021年度 データサイエンティスト検定 模擬問題

 

  1. データサイエンティスト検定の試験対策方法

試験対策方法として、公式サイトから紹介されている書籍と講座をお伝えします。

 

  1. 試験対策テキストで勉強する

DS検定★の試験対策テキストは以下の2冊が出版されています。

 

AmazonのDS検定の試験対策テキストについてのページ画像

※参考:Amazon|最短突破 データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)公式リファレンスブック 第2版

 

AmazonのDS検定問題集についてのページ画像

※参考:Amazon|徹底攻略データサイエンティスト検定問題集[リテラシーレベル]対応

 

双方とも2021年に更新されたスキルチェックリストver4に対応しており、模擬問題も収録されています。独学で受験をされる方は少なくともどちらかを購入し、試験対策をしましょう。

 

  1. 講座を受講する

独学での受験に不安がある方は講座の受講もおすすめです。DS検定★の公式サイトでは5社の対策講座が公開されています。

 

データサイエンティスト協会公式サイトに掲載されているDS検定対策講座についてのページ画像

 

※参考:データサイエンティスト検定 リテラシーレベル | 一般社団法人データサイエンティスト協会

 

各社ともに動画でのeラーニングが多くなっていますが、別途テキストを用意している講座もあります。それぞれの会社で勉強方法や料金、学習時間などが異なっていますので、よく調べてから申し込みをするようにしましょう。また、以下は公式サイトと同じ順番で料金と学習時間をまとめているものです。ご参考ください。

 

会社名

講座名

料金

学習時間

株式会社AVILEN

DS検定対策コース

42,900円(税込)

約10時間

株式会社GRI

DS検定対策講座

32,780円(税込)(※A)

約9時間半

スキルアップAI株式会社

DS検定リテラシーレベル対応データサイエンティスト基礎講座

無料(※B)

約10.5時間

株式会社ディジタルグロースアカデミア

データサイエンティスト検定 リテラシーレベル対策講座

9,000円(税抜)

約9時間

株式会社日立アカデミー

<eラーニング>AI・データサイエンス基礎

18,700円(税込)

6時間

(※A)コーチング付きプランは65,780円(税込)

(※B)受講に必要な講座資料+模試の料金で8,800円(税込)、試験対策アプリは買い切り980円

あなたに合った仕事が必ず見つかる!
IT・WEB・ゲーム業界の案件が3,000件以上!!
  1. データサイエンティスト検定の合格ライン

DS検定★の合格基準や合格率、試験の難易度をお伝えします。

 

  1. 合格基準や合格率

第1回、第2回の合格ラインの目安は正答率約80%ですが、2022年11月受験の合格ラインは非公開となっています。

 

第1回(2021年9月実施)

受検者数:約1400名

合格者数:927名

合格率 :約66%

合格ラインの目安:正答率約80%

 

第2回(2022年6月実施)

受検者数:約2900名

合格者数:1453名

合格率 :約50%

合格ラインの目安:正答率約80%

 

※参考:データサイエンティスト検定 リテラシーレベル | 一般社団法人データサイエンティスト協会より引用

    よくある質問 | 一般社団法人 データサイエンティスト協会

 

  1. データサイエンティスト検定の難易度

DS検定★は、データサイエンティストに人気のある、機械学習やディープラーニングに関する資格のG検定(ジェネラリスト検定)よりも試験範囲が広くなっています。そのため、G検定よりもDS検定★のほうが難易度が高いといわれており、簡単な資格ではありません。暗記ではなく計算をしたり、本質を理解していないと解けない問題もあるためしっかりとした対策が必要です。

 

また、Data Scientist Society Journalの調査によると統計検定2級以上、G検定、DS検定★が現役データサイエンティストに人気のある資格となっています。

 

データサイエンティストに人気の資格のグラフ画像

※参考:Data of Data Scientist シリーズ vol.29『53.1%-資格取得で自己の成長を感じた・自信が持てた割合』

 

加えて、データサイエンティスト関連で最も難易度が高い資格は、独立行政法人IPA(情報処理推進機構)認定の国家資格、『データスペシャリスト試験』となっています。

 

※参考:制度の概要:データベーススペシャリスト試験

 

  1. まとめ

データサイエンティスト検定リテラシーレベルは新しい資格ですがすでに人気が出てきており、資格勉強を通してデータサイエンスに必要な基礎を身に付けることができます。自身の今後の業務や転職活動に役立つ可能性も高い資格だと判断できるため、これからデータサイエンティストを目指す方やスキルアップをしたい方にもおすすめできる資格です。

 

この記事でDS検定★に興味を持たれた方は、公式サイトやData Scientist Society Journalなどの関連記事を読んでみてください。

 

・データサイエンティスト検定リテラシーレベル公式サイトはこちら

・Data Scientist Society Journalはこちら