IT・WEB・ゲーム業界の転職に強いR-Stone

転職コラム

グラフィックデザイナー​とは?業務内容とおすすめの資格をご紹介!

一昔前であれば、デザイナーといえば、グラフィックデザイナーのことを指しましたが、今はWEBデザイナーやCGデザイナーなどデザイナー職も多岐に広がっています。この記事では、グラフィックデザイナーの現在の業務内容を解説するとともに、グラフィックデザイナーになるには何を学べばいいのか、就職や転職に有利となる資格は何か、などを初学者の方にも分かりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

あなたに合った仕事が必ず見つかる!
IT・WEB・ゲーム業界の案件が3,000件以上!!
  1. グラフィックデザイナー​とは?

主に紙媒体のデザインを作成する職種です。具体的には、広告のポスターやチラシ(フライヤー)、カタログ、商品パッケージ、雑誌や書籍などの装丁や編集デザインなどを扱います。

紙媒体を主体とすることから、紙の種類など印刷に関する知識も必須となります。

 

  1. そもそもグラフィックデザインとは

グラフィックデザイン(graphic design)とは、文字や画像を伝える際に、トーン(tone)&マナー(manner)を持たせ、ユーザーが関心を抱くような訴求効果のある視覚的なデザインやレイアウトのことです。

 

  1. イラストレーターとの違い

グラフィックデザイナーも、llustratorやPhotoshopを用いて、アイコンやイラストの製作をおこないますが、イラストの製作のみをおこなう職種をイラストレーターといいます。具体的には、本や雑誌の表紙や挿絵を描いたり、漫画やゆるキャラや、キャラクターを使った商品などのイラストや、ゲームのイラストなどを描いたりすることもあります。

イラストレーターは、各人得意なジャンルや絵柄を持っていることもあり、それを強みとして仕事の依頼を受けることがあります。

 

  1. WEBデザイナーとの違い

Adobe XDなどを用い、視覚的なデザインやレイアウトをし、トンマナも決めて、という点では、WEBデザイナーもグラフィックデザインをおこなっているといえますが、WEBデザイナーはWEBに特化しています。反対に、グラフィックデザイナーは、WEB以外の残りすべてといえるでしょう。

具体的には、WEBデザイナーはHPのデザインや、バナーの作成などをおこないます。

WEB特有の機能として、WEBにはコンバージョンという、ユーザーの最終的な行動をうながす目的があるため、思わずボタンを押したくなるようなデザインのように、マーケティング寄りの考え方をしてデザインする必要があります。

 

  1. アートディレクターとの違い

ディレクターという言葉が示すとおり、クライアントと折衝し、デザイン面の提案をおこない、納品までをとりまとめます。グラフィックデザイナーやWEBデザイナーのチームを統括し、クオリティの担保もおこないます。

通常、グラフィックデザイナーやWEBデザイナーを経て、アートディレクターになりますが、規模の小さな企業や、フリーランスなどは、役割を兼ねる場合もあります。

 

  1. グラフィックデザイナー​の業務内容

デザインに関わる仕事であれば、概ねグラフィックデザイナーの業務のため、非常に幅広い業務内容となります。下記一例となりますが、具体的にみていきます。

 

  1. 広告系の場合

代理店を通しての広告の依頼を例にします。モデルを使用しないクリエイティブを作成するケースでは、代理店のディレクター、コピーライターなどとチームを組みます。モデルを使用するクリエイティブを作成するケースでは、フォトグラファー、モデルなどとチームを組みます。デザイナー側は、アートディレクターを中心にプレゼンテーションチームを組みます。

大きな案件では、相見積もりとなり、プレゼンテーション用のクリエイティブを作成します。ディレクターががっちりと構想を組み、コピーライターと、デザイナー側に指示を出すケースもありますが、コピーライターに寄せたクリエイティブを作成したり、デザイナー側に寄せてコピーを作成したりするケースもあれば、両者がアイデアを持ち寄って、クリエイティブの方向性を定めていくケースもあります。

プレゼンテーションでは、見積価格、クリエイティブの質、チーム体制など様々な角度から判断され、受注先が決まります。

受注が決まったら、必要なクリエイティブの量に応じて、デザイナー側は、アートディレクターを中心に、クリエイティブ製作チームを結成し、クリエイティブを作成していきます。作成したクリエイティブをディレクターが確認し問題なければ、クライアント確認に出し、納品という流れです。データ納品の場合は、データを納品し、現物納品の場合、印刷会社に書体、色などの指示をし、色校正をおこない、問題なければ納品します。

 

  1. ゲーム系の場合

ゲーム業界のグラフィックデザイナーをゲームグラフィックデザイナーあるいは、CGデザイナーともいいます。

ゲームはさまざまなグラフィカルな要素があり、キャラクター、背景、モーション、エフェクトなどゲームのメインとなるコンテンツの他、ゲームのメニュー画面、タイトル画面、操作画面などのUIも作成します。また、ゲーム内や、プロモーションにおける告知バナーを制作したり、ムービーを作る際のパーツも製作することもあります。

開発メンバーには、主に、ゲームプランナー、プログラマー、ゲームグラフィックデザイナーなどがいて、ゲームプランナーが作成すべきクリエイティブの指示書を作り、ゲームグラフィックデザイナーは、そのとおりに作成し、版権物であれば、監修などに出し、問題なければ、svnなどの共通サーバーに納品します。

あなたに合った仕事が必ず見つかる!
IT・WEB・ゲーム業界の案件が3,000件以上!!
  1. グラフィックデザイナー​の仕事の流れ

グラフィックデザイナーの仕事の流れについて簡単に解説します。

 

  1. 打ち合わせ・ヒヤリング

そもそも何を作るのかをヒヤリングし、納期や費用感、印刷物であれば部数の確認をし、写真素材などをどちらが用意するのか、作業範囲を確認します。

また、グラフィカルな要素は、どのクライアントにとっても、ある程度イメージがあったり、要望があるため、あとになって認識の齟齬を発生させないためにも、打ち合わせの段階から、クライアントの要望をよく汲み取ることが重要です。

 

  1. デザイン案を作成・提案

デザイン案を1パターンのみ作成し、クライアントの言われたとおりのものを作ろうとしても、かえって上手くいかないこともあるため、その場合は、デザイン案をいくつかパターンを作り、その中から選んでもらうようにする、などします。

 

  1. 調整・流し込み

デザイン案を確認しながら、クライアントからフィードバックをもらい、デザインをfixさせていきます。デザインを作っている最中や、デザインが完成したあとに、テキストや素材などが支給されたら、デザインに流し込み、クリエイティブをfixさせます。

 

  1. 入稿・印刷

データ納品の場合は、そのままクライアントに納品します。

データ納品でない場合は、入稿作業をおこないます。印刷物であれば、紙の厚さや、紙質、色などをクライアントとあらかじめ詰めておき、印刷所に依頼します。

 

  1. 納品

完成品の納品の前に、色校正があれば色校正した印刷物を、fixしたのであれば完成品を印刷所から直接クライアントに送るよう手配します。

 

  1. グラフィックデザイナー​に必要なスキルセット

グラフィックデザイナーになるために、資格は必要ありませんが、未経験者がいきなりグラフィックデザイナーとして活躍するのは難しいでしょう。現場で必要となるスキルセットについて解説します。

 

  1. クリエイティブ能力

デザイナーの仕事には、世の中にないものを新たに作り出す、という側面があります。クリエイティブ能力が高ければ、大きな苦労もなく作り出したり、クライアントやユーザーの心に訴えかけることもできます。

 

  1. デザイン能力

デザインは、テキストや画像による情報を、ユーザーにより伝わりやすい形で伝達するための手段です。良いデザインには明確な意図があり、具体的には、タイポグラフィがグリッドに沿って配置されているか、デザイン要素の重要性に応じて、大きさ、色彩、レイアウトを調整しているか、なんらかのルールに従い意図的にデザインされているか、などです。こうした感覚がすぐれているほど伝わりやすいデザインになります。

 

  1. 常に流行に敏感

デザインには歴史があり、長い年月をかけて研究されてきましたが、世の中やユーザーの感覚は新しいものを求めて常にアップデートされていきます。デザインには流行があり、流行はすぐにすたれてしまいます。常に流行を取り入れることで、これまでから今のデザインの流れを線で把握するとともに、これからのデザインを新たに生み出していく糧とすることが可能になります。

 

  1. グラフィックデザイン作成ソフトの知識

グラフィックデザイナーが最もよく使うツールはIllustratorです。レイアウトするという意味ではPhotoshopでも可能ですが、Illustratorは、ベクターデータのため、拡大縮小による影響が少ないことが好ましく、例えばロゴデザインなどに適しています。同様の理由で、線と塗りだけのイラストを作成する場合にも向きます。また、印刷データはトリムマークが必要な場合が多く、そうしたデータの作成にも向きます。

Photoshopは写真の加工や、より緻密なイラストを描く際に向きます。Photoshopはラスターデータのため、緻密な作業をする際は、データ容量の点でベクターデータのIllustratorより使い勝手が増します。

ページ遷移があるデザイン資料を作成する際は、Adobe XDを用いることもあります。

こうしたデザイン作成ソフトに使い慣れることで、使い慣れていない人と比較して、同じ作業でも大きな作業時間差が生まれます。

 

  1. コミュニケーション力

デザイナーは、チームでクリエイティブを作る場合は、チーム内で連携するためにコミュニケーション力が求められます。特に、アイデア出しの段階ではお互いにアイデアを持ち寄って提案資料を作ることもあるので、コミュニケーション力があることで活発な意見の取り交わしが可能になります。クライアントと直接やり取りする場合も、デザインはクライアントの要望の強い領域のため、クライアントの要望を聞きつつ、かといってクライアントに振り回されないように、コミュニケーションによってコントロールすることも求められます。

 

  1. 柔軟な発想力

デザインは、デザイナーとしての自らの感性だけでなく、クライアントの要望、ユーザーからの印象・評価など、多くの視点を考えなければなりません。場合によっては、デザイナーとしての感性が重要なこともあれば、クライアントの要望が重要なこともあり、また、最終的にユーザーがどう思うのか、ということが重要なこともあります。その時々に応じて、広い視点と、柔軟な発想力が求められます。

 

  1. グラフィックデザイナーになるためには

グラフィックデザイナーになるための知識やスキルを手に入れる方法について解説します。

 

  1. 専門学校・大学に進学する

専門学校は、選択する科目によりますが、タイポグラフィ―、デザイン史、Adobe製品の実技、デッサンなど、グラフィックデザイナーになるための専門的な基礎知識・スキルを幅広く学ぶことができます。学費は、2年間で250万円前後が相場です。

美術系の大学は、グラフィックデザインだけでなく、イラスト、映像、プロダクトなど幅広い内容を取り扱うこともありますし、一般教養を教えるところもあります。学費は、4年間で国立であれば320〜400万円程度、私立であれば600〜800万円程度が相場です。

将来なりたい職業が具体的にある人は専門学校を選ぶのも悪くありませんが、幅広く学び就職の幅を広げたい人は大学を選ぶのも悪くはないでしょう。

 

  1. 独学で学ぶ

専門学校や美術大学で学べるシラバス範囲は、分かっているため、参考書などを入手して独学で学ぶことも可能です。今ならUdemyなど動画の授業も充実しています。

ただし、知識やスキルを身に付けることができても、独学により希望の企業に就職できるかというと、難しい可能性が高いです。

どのような会社でもよいので、業界に飛び込み、現場でスキルを身に付けていくことで、将来が切り拓かれていくこともあります。

 

  1. グラフィックデザイナー​におすすめな資格

グラフィックデザイナーになるために必要な資格はありませんが、下記の資格を持っていることで、就職・転職や給料の査定に有利になることがあります。そんな5つの資格について簡単に解説します。

 

  1. Photoshop®クリエイター能力認定試験

Photoshopを用いた画像ファイルの作成などクリエイティブな制作能力をテストする、という実践的な試験が特徴です。自身のレベルに応じて、スタンダードとエキスパートの2種類があり、エキスパートは実技のみならず、Photoshopに関する知識も問われます。

 

参考サイト:試験概要(サーティファイ公式ホームページ)

      出題範囲(サーティファイ公式ホームページ)

 

  1. Illustrator®クリエイター能力認定試験

Illustratorを用いたDTPファイル、WEBデザインパーツの制作能力をテストするという実践的な試験です。自身のレベルに応じて、スタンダードとエキスパートの2種類があり、エキスパートは実技のみならず、知識も問われます。

 

参考サイト:試験概要(サーティファイ公式ホームページ)

      出題範囲(サーティファイ公式ホームページ)

 

  1. アドビ認定プロフェッショナル

AdobeのPhotoshop、Illustrator、Premiere Proの基本的な利用スキルを証明する資格です。Adobe製品はバージョンごとに操作が異なる部分があるため、2020〜2022のそれぞれ3バージョンごとに試験が設けられています。

 

参考サイト:試験概要(Adobe Certified Professional公式ホームページ)

      サンプル問題:Photosho(Adobe Certified Professional公式ホームページ)

      サンプル問題:Illustrator(Adobe Certified Professional公式ホームページ)

      サンプル問題:Premiere Pro(Adobe Certified Professional公式ホームページ)

      

  1. DTPエキスパート・マイスター認証

DTPエキスパート・マイスター認証は、印刷データ制作のエキスパートであると同時に、従来は重視しない傾向にあったデザイン内容についても求められる資格です。そのため、実技課題では、印刷データのみならず、制作コンセプト書の提出が求められるようになりました。印刷データとデザインデータとしての完成度が審査されます。

 

参考サイト:DTPエキスパート受験案内(JAGAT公式ホームページ)

      出題範囲(JAGAT公式ホームページ)

 

  1. 色彩検定

色彩検定は、色の基礎から、配色技法、専門分野での利用法など幅広い知識やスキルを問う試験です。自身のレベルに応じて、1〜3級、UC級の4段階があります。1級がもっとも難易度が高く、合格率は40%ほどとなっています。

 

参考サイト:受検の流れ(色彩検定協会公式ホームページ)

     検定内容(色彩検定協会公式ホームページ)

 

  1. グラフィックデザイナーがよく使う道具・機材・ソフト

・パソコン……iMac、Mac Book ProなどApple製品を使用している人が多いですが、Windowsパソコンでも問題はありません。

・モニター……モニターがないパソコンの場合や複数モニターが必要な場合は必須となります。

・キーボード……テキスト入力、ショートカットキー利用に必須です。

・マウス……Adobe製品のソフトを触る時に必須です。

・画像編集ソフト……Adobe Creative Cloud(Photoshop、Illustrator)などは必須です。

・フォント……Adobe Fonts 、MORISAWA PASSPORTなどは必須です。

・スケジュール・タスク管理ツール……backlog、Notion、Googleカレンダーなどもあると便利です。

・コピー用紙とえんぴつ……デザインラフを作成するときにあると便利です。

 

  1. グラフィックデザイナーの年収

jobtag(ジョブタグ)によるとグラフィックデザイナーの平均年収は、480.6万円と発表しています。また、Indeed(インディード)によれば335万円と発表しており、doda(デューダ)によれば335万円と発表しています。実際は、年齢の他、デザイン会社に勤めているのか、広告代理店に勤めているのか、印刷所に勤めているのか、インハウスデザイナーなのか、などによって収入は変化します。

あなたに合った仕事が必ず見つかる!
IT・WEB・ゲーム業界の案件が3,000件以上!!

 

  1. まとめ

グラフィックデザイナーになるために、資格は必要はありませんが、専門学校や美術大学を卒業してデザイン会社、広告代理店、印刷所などに就職するのが一般的です。WEBデザイナーなどに比べて就職の難易度はやや高い傾向にありますが、収入としてはWEBデザイナーと同等、またはそれよりもやや低い傾向にあります。キャリアパスとしては、アートディレクターがあり、アートディレクターになれば収入の大幅アップが期待できます。クリエイティブな能力が要求され、仕事の難易度は簡単ではありませんが、クリエイティブな活動が好きな人にとっては、やりがいを感じられる職種でしょう。

この記事を参考にぜひグラフィックデザイナーを目指してみてください。