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よく聞く「DX」とは?エンジニアのDX案件も合わせてご紹介

近年、企業における業務のIT化が急速に進んでいます。企業がIT技術を導入して新しいサービスを生み出したり、組織や業務のあり方に変革をもたらしたりすることを「DX(デジタルフォーメーション)」と言います。

今回の記事では、DXの定義やメリット、DX導入の成功例、DX関連の求人情報、DX市場で活躍するためにエンジニアとして身に付けておくべきスキルなどについて解説していきます。

DX(デジタルフォーメーション)の定義とは?

DX(デジタルフォーメーション)の定義とは?
DXとは、企業が積極的にIT技術を取り入れることで、ビジネスモデルや組織文化、制度などを、より良い方向に変革(transformation)していく取り組みのことを言います。

経済産業省がまとめた「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」(DX推進ガイドライン)では、DXを以下のように定義しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」
※参考:デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)|経済産業省

日本マイクロソフトの調査では、DXの浸透によって日本経済に約11兆円もの経済効果がもたらされるというデータも出ています。

・DXを推進する主なメリット

企業がDXを推進してIT技術やデータを使いこなすことで、様々なメリットがもたらされます。大きなメリットとしては以下のような点が挙げられます。

生産性向上

DXを推進することで、これまで人間がおこなっていた単純作業、ルーティン作業を自動化することができます。その結果、ヒューマンエラーが削減されるとともに業務効率が上がり、生産性向上につながります

コスト削減

DXによる業務効率化や生産性向上にともなって期待されるのが、コスト削減効果です。DXを推進する過程では、業務プロセスの可視化や分析、業務フローの見直しなどがおこなわれます。その結果、不要な業務が明らかになったり残業時間が削減されたりして、人件費や管理コストの削減につながります。

顧客ロイヤリティの向上

DXを推進することで顧客管理がデジタル化されるため、より詳細な分析ができるようになります。顧客の行動や属性、興味・関心といった情報が詳細に可視化されれば、より一人ひとりの顧客に合ったマーケティングが可能になり、顧客ロイヤリティの向上につながります。

ビジネスモデルの変革

あらゆる業界でDXの導入が進んだことで、既存のビジネスモデルを破壊され、最先端デジタルテクノロジーを駆使した新たなビジネスモデルが続々と生まれています。UberやAirbnbは、その最たる例だと言えるでしょう。DX化によってビジネスモデルを変革することで、企業は大きな競争力を獲得します。逆に見れば、DXに乗り遅れた企業は競争力の低下を招き、加速するデジタル社会のなかで生き残るのが難しくなっていきます。

働き方改革の推進

企業がDXを導入することで業務のデジタル化が進むため、働き方改革も推進しやすくなります。ペーパーレス化を進め情報をクラウド上に保管したり、コミュニケーションツールやイントラネット、ワークフローシステムやプロジェクト管理システムなどを導入したりすることで、リモートワーク・在宅勤務が可能になるなど幅広い働き方ができるようになります。

BCP(事業継続計画)対策

自然災害の多い日本においては、非常事態を見越したBCP(事業継続計画)対策が欠かせません。BCP対策の第一歩は機能や業務の分散化だと言われますが、ここで大きな役割を果たすのがDXです。DX推進によって業務の自動化・省人化、情報のクラウド管理などが進んでいれば、有事の際も資産の損害を最小限に抑えられ、事業の継続・早期回復が可能になります。

「2025年の崖」

経済産業省の研究部会は、2018年に「DXレポート」を公表しました。このレポートのサブタイトルは、「ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開」となっています。ここで言う「2025年の崖」とは、一体何を意味するのでしょうか?

・2025年の崖とは?

老朽化したシステムや複雑になり過ぎたシステム、あるいはブラックボックス化したシステムなど、既存の古いシステムがいつまでも残存しているのが、多くの日本企業の現状です。既存のシステムを更新できないままでいると、2025年以降に最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるとも言われており、これが「2025年の崖」と呼ばれるリスクです。DXの実現が遅くなるほど企業の国際競争力の低下を招き、国内経済の停滞につながる恐れがあるのです。

・DXレポートで述べられている課題

経営面の課題

既存の古いシステムやブラックボックス化したシステムを解消できず、新たなデジタル技術とデータの活用が遅れれば、企業の経営にも悪影響を及ぼします。目まぐるしく移り変わるIT市場に対応できない企業は新たなビジネスモデルへの移行も困難になり、結果的に「デジタル競争の敗者」になってしまう可能性があるのです。

既存のシステムが残存することで、維持管理費が高額化するという問題もあります。その他にも、保守運用の担い手不在によるセキュリティリスクや、システムトラブルやデータ損失などのリスクも存在します。これらもまた、企業経営に大きなダメージを与える一因になりかねません。

人材面の課題

既存システムの担い手であるエンジニアが高齢化し、退職することで、「先端ITエンジニアの供給不足」という人材面での課題も指摘されています。DXを推進できず、化石のような古いシステムを使い続けている企業では、やがて社内に古いプログラミング言語を理解できるエンジニアがいなくなります。その結果、システムを維持できなくなるだけではなく、革新的な技術や新しい言語にも対応できなくなってしまうでしょう。

具体的にどのようなDX案件があるの?

具体的にどのようなDX案件があるの?
DXを導入した企業の成功例や、DXの案件・求人には具体的にどのようなものがあるのかをご紹介します。

・DXの成功例

資生堂

資生堂が取り入れたDXの形として、「Optune(オプチューン)」がよく知られています。資生堂のOptuneは、ユーザーごとに適切なスキンケアを提案できるシステムです。専用のスマホアプリでユーザーの肌を測定し、おすすめのスキンケアを提案します。Optuneの導入は、スキンケア商品の月額課金制度という新しいビジネスモデルを確立しました。

メルカリ

かつて「ネットオークション」と言えばパソコンでおこなうのが当たり前でした。また、従来のネットオークションは実名で商品の販売・購入をおこなうのが一般的で、プライバシーに関するリスクもありました。メルカリは、新たなIT技術を取り入れることで、スマホだけで簡単に出品・落札ができるようにしました。実名に関するリスクをなくし、匿名で配送できるシステムを構築したのもメルカリの特徴です。

・DX関連の案件・求人例

データの重要性を理解し、適切にデジタル技術と組み合わせ、企業を変革していくことがDXの本質です。そして、こうした取り組みを主体的に進められる人材は「DX人材」と呼ばれます。今、あらゆる企業でDX人材が求められており、求人数が増加しています。

独立行政法人情報処理推進機(IPA)では、DX人材(DX推進人材)して以下の6つの職種を定義しています。

プロデューサー

プロデューサーは、「DXやデジタルビジネスの実現を主導するリーダー格の人材(CDO含む)」と定義されています。顧客、パートナー、事業部門との良好な関係を構築・維持し、イノベーションの創出から事業化までの全プロセスを一貫して統括するのがプロデューサーの役割です。

ビジネスデザイナー

ビジネスデザイナーは、「DXやデジタルビジネスの企画・立案・推進等を担う人材」と定義されています。マーケットや顧客の課題やニーズを汲み取り、ビジネスやサービスを発想し、能動的に提案をおこなったり事業部門やパートナーと共に企画を構築したりするのがビジネスデザイナーの役割です。

アーキテクト

アーキテクトは、「DXやデジタルビジネスに関するシステムを設計できる人材」と定義されています。ビジネスおよびIT上の課題を分析し、ソリューションを構成する情報システム化要件として再構成することがアーキテクトの役割です。

データサイエンティスト・AIエンジニア

データサイエンティスト・AIエンジニアは、「DXに関するデジタル技術(AI・IoTなど)やデータ解析に精通した人材」と定義されています。センサー・通信機器の発達やネットサービスの普及によって収集・蓄積が可能となった膨大なビッグデータから、ビジネスに活用できる知見を引き出すのがデータサイエンティスト・AIエンジニアの役割です。

UX・UIデザイナー

UX・UIデザイナーは、「DXやデジタルビジネスに関するシステムのユーザー向けデザインを担当する人材」と定義されています。

エンジニア・プログラマ

エンジニア・プログラマは、「デジタルシステムの実装やインフラ構築等を担う人材」と定義されています。

※参考:デジタル・トランスフォーメーション推進人材の機能と役割のあり方に関する調査|IPA(独立行政法人情報処理推進機構)

身に付けておくべきDX時代のエンジニアのスキルとは?

DXを導入する企業が大幅に増加し、DX市場はこれからもさらに拡大を続けることが予測されています。DX市場の拡大にともない、新しいスキルを持ったエンジニアの需要が高まっていくのは間違いありません。来たるべきDX時代を見据え、DX市場で価値あるエンジニアと評価されるために必要なスキル、身に付けておくべきスキルについて解説します。

・今後、不足が予想される人材

IPAが公開している資料によると、DX市場で今後不足が予想される人材として以下のような人材が挙げられています。

・ビジネスをデザインできる人材
・IoT等新技術の専門技術者
・設計技術者
・システム全体を俯瞰して思考できる人材
※参考:デジタルトランスフォーメーションに必要な技術と人材|IPA(独立行政法人情報処理推進機構)

これを見ると、DX時代のエンジニアに必要なのは、単に新しいプログラミングスキルだけでなく、ビジネスをデザイン(企画)するスキルや、DXやデジタルビジネスの実現・推進を主導していくスキルなどが求められていることが分かります。

・今後、エンジニアに求められるスキル

IPAの同資料によると、エンジニアが今後、強化・獲得したい技術として以下のような技術が挙げられています。

・AI技術
・IoTシステム構築技術
・セーフティおよびセキュリティ技術
・システムズエンジニアリング技術
・ビッグデータの収集・分析・解析技術

また、今後強化したい技術における重要度ランキングは以下のようになっています。

1. ビッグデータの収集・分析・解析技術
2. AI技術
3. 他製品・システムとの接続検証技術
4. IoTシステム構築技術
5. アジャイル開発技術
※参考:デジタルトランスフォーメーションに必要な技術と人材|IPA(独立行政法人情報処理推進機構)

・DX人材に求められるコンピテンシー

IPAが発表している「IT人材白書2020」では、DX人材のコンピテンシー項目として以下のスキルが挙げられています。

・不確実な未来への創造力
・臨機応変/柔軟な対応力
・社外や異種の巻き込み力
・失敗したときの姿勢/思考
・モチベーション/意味づけする力
・いざというときの自身の突破力
※参考:IT人材白書2020|IPA(独立行政法人情報処理推進機構)

よく聞く「DX」とは?エンジニアのDX案件も合わせてご紹介の【まとめ】

DX市場が拡大するなかで、エンジニアに求められるスキルや能力は変わりつつあります。これまでのプログラミング言語や技術に加えて、AIやビッグデータ、IoTなどの技術を習得することで、よりエンジニアとしての価値を高められるでしょう。

また、新しいサービスを生み出す企画力、発案力、デザイン力、プロデュース力、企業におけるDX推進をリードしていく能力なども、今後はエンジニアの重要なアピールポイントになってきます。常に新しいスキルを習得し、急速に変化するIT業界で市場価値を高めてきましょう。

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