【ルームクリップ株式会社CTO平山氏インタビュー】月間ユーザー400万/実例写真数360万枚のサービスは“会話を大事にする”エンジニアから生み出される

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【ルームクリップ株式会社CTO平山氏インタビュー】月間ユーザー400万/実例写真数360万枚のサービスは“会話を大事にする”エンジニアから生み出される

インテリアや室内空間など、住まいと暮らしの実例写真をユーザーが投稿できるSNSメディアを提供しているルームクリップ株式会社。同社が提供するサービス「RoomClip」投稿写真は30万枚以上。さらに、現在月間ユーザー数は400万人と、日本最大級の住まいと暮らし・ライフスタイルのSNSメディアへと成長している。

 

 

2011年11月の創業から7年半でここまでサービスをスケールさせた背景には、エンジニアが主導となりサービスを作り上げるという、ルームクリップならではのカルチャーが大きく作用している。――そんなエンジニアファーストである社内環境や開発体制について、ルームクリップCTOの平山氏に、アールストーン代表取締役・吉岡誠司とコンサルタント・神田悠衣がお話しを伺った。

 

 

ルームクリップ株式会社 取締役 CTO <写真右>

2008年東京大学工学部を卒業後、博報堂DYメディアパートナーズに入社。インターネット広告のプランニングから効果分析、可視化業務を経験。博報堂研究所研究員も兼任し、2010年に同社を退職。東京大学大学院情報理工学系研究科へ入学し、MEMSセンサーの研究を専攻。在学中の2012年からルームクリップの前身であるTunnel社にジョイン。卒業後は同社のCTOとなり、ルームクリップに関わるインフラ・サーバサイド開発に加えて、 画像解析やビッグデータマイニングの領域に従事する。

 

株式会社アールストーン 代表取締役 吉岡誠司

大手人材紹介会社にてコンサルタントとして実績を残し、執行役員に。その後子会社立ち上げて代表取締役としての就任、自身での人材紹介会社の起業等を経て、2019年よりアールストーンの代表を務める。

 

株式会社アールストーン コンサルタント 神田悠衣<写真左>

大学卒業後、鉄鋼専門商社へ入社。仕事を通してより自分自身を成長させるべく、職種・業界・規模感も全く異なるアールストーンへの転職を決意。WEB領域に特化し転職支援を手がけている。

 

エンジニアの発想が、サービスの原動力。

 

アールストーン・吉岡 : まずは、平山さんが牽引しているルームクリップさんのエンジニア体制について、その特徴などをお聞かせください。

 

ルームクリップ・平山氏 : 当社には約15名の技術者が在籍しています。彼らに求めていることは、第一にユーザーさんを大切にすること。そして、何がユーザーさんのためになるのかを必死で考えていくことですね。それが見えていれば、技術力は追いついていくと思っています。プロダクト・ユーザー志向であるエンジニア、どんな世界観を作りたいかが明確なエンジニアが中心となって活躍しています。

 

アールストーン・神田 : エンジニアが主導となって、サービスを作り上げていくわけですね。

 

ルームクリップ・平山氏 : その通りです。ただし、これからはサービスをスケールさせるフェーズに入っていくため、エンジニアがより開発に注力できる環境もしっかり整えていきます。ディレクターといったポジションも強化していく計画ですが、エンジニアが中心となってプロダクトを作っていくカルチャーは、これからも変わることはありません。優れたプロダクトを生み出すために必要なあらゆる技術を学習できる方なら、今までのご経験とは関係なく即戦力としてご活躍いただけます。

 

アールストーン・神田 : 少数精鋭の開発部隊ですが、今まではどのようにしてエンジニアを採用していたのですか。

 

ルームクリップ・平山氏 : 初期の頃はリファラル採用が多かったですね。知り合いの知り合いで、優秀な方をご紹介してもらっていました。みなさんエンジニアの裁量の大きさに魅力を感じてご入社いただいています。

 

 

エンジニアも会話を重ねる。それが、何より重要。

 

アールストーン・吉岡 : ルームクリップさんは2011年11月の創業から、およそ7年で月間ユーザー数360万人、実例写真数400万枚を超えるまでにサービスが大きくなりました。その最大の理由はどこにあると考えますか。

 

ルームクリップ・平山氏 :コアなユーザーさんが使い続けてくれたことが一番の理由です。スタートアップがサービスを始めると、凄く伸びるか、すぐポシャるかのどちらかが多いんですが(笑)

 

しかし、当社のサービスはその中間を進んで、ジワジワとユーザー数が伸びていきました。よくよくユーザーさんの実態を調べていくと、ヘビーに使ってくださるユーザーさんがデジタルなサービスに馴染みの薄い主婦層の方々だということが分かったんです。部屋づくりの主人公であり、素晴らしい作品(部屋)があるのにそれを見せる場がなかった主婦層のネットワーク・コミュニティが、ルームクリップを通じて出来上がっていったことが、サービスがここまで成長できた最大の要因だと考えています。

 

アールストーン・神田 : そうした世界観をローンチ前からイメージしていたのですか?

 

ルームクリップ・平山氏 : イメージしていなかったですね(笑)。ユーザーさんの助けがあって結果的に今の世界観が作られていったと思っています。サービスの成長は、今でもユーザーさんが支えてくれていると感じています。部屋の画像をアップするユーザーさんに加え、投稿写真を見るユーザーさんと大きく2つのタイプのユーザーさんがいます。まったく違うニーズに対して、同じ世界観を伝えるという困難な課題を解決するために、最近は新サービスをつくるなど新しい動きも検討しています。

 

 

アールストーン・吉岡 : 成長を続けるサービスに関わることが、エンジニアにとってのヤリガイの一つになると思います。その他に、エンジニアのみなさんが感じているヤリガイはありますか。

 

ルームクリップ・平山氏 : 裁量が大きい部分は、エンジニアにとって魅力があると思います。住まいや暮らしの実例写真に特化したサービスとしてはルームクリップがかなり存在感を出せていると思っています。全く同じサービスと言う意味で大きな競合と言えるサービスは今のところいません。

 

そのため、業界的に明確な成功事例が少なく、自分たちの力で回すPDCAが非常に重要になります。たくさんの施策を実行するため、できるだけエンジニアにも色々な仕事の機会を与え、どんどん仕事を任せています。誰も正解が分からないですし、不確定要素も多い。だからこそ、考える力がある人が当社には必要不可欠。エンジニアみんなで考えなければ、良いサービスが作れないのです。逆に言えば、まだ経験が浅いエンジニアでも“考えること”が得意であれば、活躍できる可能性も十分あります。

 

アールストーン・神田 : どのような形で、エンジニアの考えが反映されていますか?

 

ルームクリップ・平山氏 : 新サービス検討にあたり新規事業チームが新設されましたが、そこはエンジニアも中心メンバーとなって動いています。システム設計からどのようなサービスにするかなど、エンジニアも発のアイデアも多数あります。

 

アールストーン・吉岡 : その他にも取り組んでいることや独自の社内文化があれば、お聞かせください。

 

ルームクリップ・平山氏 : エンジニアが考えたアイデアは、社内のツールに書き込んで可視化できるようになっていますし、週一で全社の情報も共有しています。話し合う文化も当社の特徴だと思っていて、私自身とてもよく話すんですよ(笑)。

 

ディスカッションを重視して物事を決めていますので、中途で入られた方はそのコミュニケーション量に圧倒されるかもしれませんね。コミュニケーションツールはもちろんface to faceでの会話まで、意見が言いやすく、言葉を尽くしている会社です。

 

アールストーン・吉岡 : なるほど。

 

ルームクリップ・平山氏 : また、できることは内製で挑戦する文化もあります。当社の広告配信システムは、自社で開発したんですよ。ホント、うちのエンジニアの馬力は凄い(笑)。業務効率は大事ですが「ここは注力したいよね」という部分は、自分たちの技術を注ぎ込んで取り組んでいます。もちろん、それでも「やっぱり大変だなと」なったら、外注することもあります。

 

納期に関しても独特で。たとえば、1週間あればもっと良いものになるとなれば、平気でスケジュールを遅らせます(笑)。クオリティが上がるのであれば、そちらを大切にします。自社サービスだからできることでもありますよね。

 

アールストーン・神田 : エンジニアは前職でどんな業界にいた方が多いですか?

 

ルームクリップ・平山氏 : ゲーム業界出身者もいれば、不動産系の出身者など、かなりバラバラです。私たちがエンジニアに求めているのは、前職でどんな業界にいたかというよりも、しっかりと話せるか。なぜそうしたのか、説明ができる人です。

 

 

 

正解は誰にも分からない。だから、面白い。

 

アールストーン・吉岡 : ルームクリップさんの今後のビジョンを教えてください。

 

ルームクリップ・平山氏 :  「日常の創造性を応援する」という文脈の中で、可能生があるものは積極的にチャレンジしていきます。ただ、“部屋の中”というテーマを攻略するには、まだ時間がかかります。人々が「よい暮らし」をする中で、服や食についてはある程度イメージできる部分があると思っています。しかし、「住」という領域では、「なにをしていいかわからない」「どんなイメージをもっていいかわからない」という人がまだまだ多いと思っています。サービスとして改善の余地がありますし、他人の部屋を見ることで、ユーザーさんの気持ちをもっと刺激していきたいです。

 

住環境について日本の住文化はまだまだ激しく変化していく余地があると思っています。日本では住まいのあり方に「新築が良い」とか、「インテリアならカフェ風におしゃれなものがいい」とか、固定概念が強い部分があるんじゃないでしょうか。本当は個々人によって、理想の住まいは変わってくるはずです。そこをもっと刺激できれば、住文化はもっとよいものになっていくと思いますし、市場はさらに大きくなると思います。

 

アールストーン・神田 : それでは最後にこの記事をご覧になっているエンジニアの方へメッセージをお願いします。

 

ルームクリップ・平山氏 : 先程もお伝えしましたが、私たちのサービスは勝ちパターンも確立されていない、未知の領域だと思っています。だからこそ、スタートアップが先頭を走って行けるチャンスに溢れたフィールドが広がっています。プロダクトが好きで、トライ&エラーしながら夢中でものづくりができるエンジニアの方にぜひ来てほしいですね。